ディスプレイについても、現状のiPhoneが4インチで1136×640 (326ppi)、iPadが10インチで2048×1536 (264ppi)となっており、iPadはともかくiPhoneはフルHDの解像度にさえ到達していない。AppleはiPhone 4で初めて「Retina」というキーワードをアピールする際、300ppiがスマートフォン利用では解像度の細かさを認識できる限界だと説明している。それに則れば、iPhoneとiPadともにほぼ300ppiに到達しており、これ以上の高解像度動画は本体の負荷をいたずらに高めるだけで意味をなさない。
おそらくは、今後iPhoneにバリエーションが増えて欠損なくフルHD動画を再生できる解像度を搭載した製品が登場する可能性はあるものの、4K動画表示可能な超高解像度ディスプレイの搭載となると、まだまだ数年以上の期間を要するはずだ。その間には4K動画コンテンツや編集環境も充実し、また新たな需要がiOSデバイスでも求められるようになるかもしれない。その意味で、今回のMavericks最新アップデートでの4K対応強化は、(クリエイターのニーズに応える形で)今後のコンテンツ拡充のための先駆けとなるだろう。