ドコモのプランには「びっくりしなかった」

決算発表会の最後に、質疑応答の時間がもうけられた。スマートフォンの普及率が一定数まで達したため、市場では今後、スマートフォンの販売台数が落ちると見られている。そうした中で、どのように端末を販売していく考えか、と問われると田中氏は「実際に販売台数はこの4月から1割強、落ちている。KDDIでは価格訴求ではなく、価値訴求を進めていきたい。例えばLTE-Advancedにより、もう一段速い通信速度が利用できる。Firefox OS搭載スマートフォンなども考えている。いろんなところで価値訴求をしていく」と回答した。

質疑応答で記者団の質問に回答する田中幸司社長

マルチデバイス化に向けた取り組みを問われると「個人に焦点を当て、複数のデバイスを持てる環境をつくっていきたい。魅力的なデバイスを提供し、それを使った良い利用シーンを訴求していく」と回答した。

NTTドコモの新プラン「カケホーダイ」についての考えを聞かれると、田中氏は「そんなにびっくりした訳ではない、というのが本音。お客さんがどう思っているのか、が気になっている。もう少し様子をみていきたい。対抗策をすぐに打つ考えはない。我々の考え方がある。良いタイミングで、今年度の価値訴求をしていきたい」と答えた。

ソフトバンクモバイルでは、今夏からTポイントと連携したサービスを展開する。これに対するau WALLETの優位性について聞かれると「他社と比較をしてどうの、とは思っていない」と田中氏。消費税が上がり、細かいお金を持ちたくない利用者がたくさんいる中で、複数の電子マネーサービスが共存できるとの見方を示した。

(記事提供: AndroWire編集部)