こうしたアプリが話題を呼んだことも手伝って、ここ一年でのスマートフォンにおけるヤフーの存在感はグッと増した印象だ。

ただし、「カテゴリで1位をとれるようなアプリは出せるようになったが、メガヒットはまだ生まれていない」(大矢執行役員)という。

大矢俊樹最高財務責任者執行役員(左)

ヤフーのスマートフォン事業といえば、3月に発表された通信事業への参入発表は記憶に新しい。決算説明会でも、この点について改めて説明が行われた。

今後の予定としては、2014年6月1日、イー・アクセスとウィルムコムが合併し、6月2日に今度はヤフーがイー・アクセスの株式99.68%をソフトバンクより取得し、子会社化する。そして「Y!mobile (ワイモバイル)」で通信事業に参入するという流れだ。

通信事業による売上・利益の増加については、「規模・伸びしろとも魅力的な市場であり、Yahoo!JAPAN利用者を中心にY!mobile利用者を増やしていく」という。成長イメージとしては、2014年のEBITDAとして750~800億円を見込んでおり、その後2019年まで堅調に推移していくと予測している。

また、有料サービスの「Yahoo!プレミアム」等をY!mobile利用者に提供し、会員数および会員費収入を拡大させる方針も示した。ヤフーは2012年にもソフトバンクと連携し、Yahoo!プレミアムID数を一気に拡大した実績がある。

EBITDA(税引前利益に支払利息と減価償却費を加算した数字)の成長イメージ