どれを取っても、iPhoneを使っていると、あまり意識せず、何気なく使っている機能群であることがわかる。しかし一方で、意識しないほど自然なスマートフォンの挙動を規定するアイディアであると位置づけることもできる。こうした動きに慣れると、同様の動作をしてくれないスマートフォンに対してストレスを感じることになるはずだ。

今回の裁判では、過去の端末だけでなくGALAXY S IIIやGALAXY Tab 2といった現在も販売されているデバイスも対象となっており、販売中止の判断が出されると、賠償金の金額に加わる形でSamsungに対するダメージが考えられる。

Appleはスマートフォン以前も、MicrosoftやHPなどを知的財産権で訴えてきた歴史がある。1つ言えることは、Appleはそう簡単には負けを認めない点だ。2012年に出された判決で勝ちを得ているだけに、今回も徹底的に法廷で戦うことになる。

既に、3月31日の初公判前の和解交渉も決裂している。5つの特許使用料として、Samsungのスマートフォン1台あたり40ドルを支払うようAppleが要求した。当然Samsungはこれをのむわけにはいかなかった。

Appleはスマホの何を規定したのか

Appleは前回のSamsungとの裁判で、「AppleがiPhoneをリリースしてから、Samsungのスマートフォンは明らかにiPhoneを意識したデザインに変化した」という主張を行っている。ちなみにこの裁判では最終的にAppleの主張が認められ、最終的にSamsungはAppleに9億3,000万ドルの賠償を行うよう判決が出ている。