まずは驚いてもらうことを目指した

一方で、キーボード自体は日本独自の配列で、海外モデルとは[BackSpace]キーと[Delete]キーが逆に配置されている。[¥]キーや[Home]キー、[End]キーが右下のカーソルキーの左側に配置されるといった特徴がある。

「キーボード上には、動かすことができないキーとそうでないキーがある。社内外の様々な人の意見を聞いて作ったのが今回の配列。日本では[BackSpace]キーを見ないで右端を叩くという人が多い。そこで、海外モデルと配置を変えた」とする。

キーボード自体には、英語、日本語、その他という3つの型がある。日本独自のキーボード配列を採用しているというのは、レノボ・ジャパンにそれだけの権限があるということの裏返しともいえよう。

こうしてみると、Adaptiveキーボードでは数々の新たな挑戦が行われているのがわかるだろう。「まだ多くの人に納得していただけるキーボードになっていないのは理解している」と小柳氏。Adaptiveキーボードは、この経験をもとに、今後の進化が図られることになろう。

新しいThinkPad X1 Carbonは、Adaptiveキーボードに代表されるように、数々の新たな挑戦が盛り込まれている。

「新しいThinkPad X1 Carbonは、これまでのThinkPad同様、黒い四角いきょう体の同じ製品ではなく、開けたらまずは驚いてもらうことを目指した。これによって、ThinkPadのイメージを変えたい」と小柳氏は語る。また、中尾氏も「ThinkPad X1 Carbo、そして、Adaptiveキーボードは、楽しいと思ってもらえ、継続して使ってもらえるものを目指した」と異口同音に語る。

こうした点からも、ThinkPad X1 Carbonは、新たなThinkPadの世界を形づくる役割を担った製品であることがわかるだろう。それを具現化したのが今回の「新しいThinkPad X1 Carbon」というわけだ。量販店などを訪れて、一度、新しいThinkPad X1 Carbonの挑戦に触れてみるのもひとつの手だ。