その新しい映像体験を実現するための要素がリビングの壁であり、ダイニングのテーブルであり、天井であり、鏡であり、照明であり、そうしたものを活用することで空間に溶け込みながら映像体験を実現できる。壁一面に映像を映すと、「テレビモニターの枠に中にコンテンツが映っている体験とは全く違う感覚を味わえた」(斉藤氏談)。それによって、「別の世界がつながる窓を作れるのではないかと考えた」と斉藤氏はいう。

ダイニングテーブルの例。上部の照明にプロジェクターが組み込まれ、テーブル上に映像を表示する

映像だけでなく、家族の予定や家族が撮った写真なども表示でき、センサーで指の位置を判別するため、タッチパネルのような操作もできる

そうした観点から作られたのが超短焦点の4Kプロジェクターで、壁際のAVラックのような外観ながら、その距離から壁に対して最大147インチで4K映像を表示できる。4Kという高精細な映像が、壁いっぱいに写し出されることで、「まるで窓の外が別の空間に繋がっているといった新しい体験を得られる」という。

AVラックのような外観の超短焦点4Kプロジェクター

中央部がプロジェクタ、その左右にスピーカーがあり、一番外側はラックになっていて、レコーダーなどを収納できる

147インチサイズで4Kビデオを再生しているところ

壁との距離はこのぐらい。これより遠ざけるとピントが合わなくなるそうで、さらに壁に近づけると画面サイズが小さくなる

CESにはなかった映像で、「空間が広がっている」かのようなデモ映像