バーコードにも対応しているカメラ
ちょっと使ってみて面白かったのはカメラ機能。MOVERIOにはカメラも搭載されているのだが、30万画素でごく小さいものなので、普通にちょっと見ただけではカメラがあるとは気がつかないだろう。そんな状態のなかで密かに写真を撮ったり、動画を録画したりするのは面白い。
このカメラ機能はデスクトップにあるアプリのカメラを起動して使うことになる。撮影操作はごく普通のカメラアプリと変わらず、静止画像モード、動画モードを必要に応じて切りかえ、撮影ボタンで撮影することになる。
独自機能として、カメラ機能を起動したときに、画像を撮影するか、バーコードを撮影するか選択できる。URL情報が入ったQRコードなどを読み取って、そのサイトをすぐに表示できるのが面白い。最近ではQRコードが入ったポスターや雑誌ページなども多いので、情報がすぐにチェックできて便利だろう。
あちこち歩きまわってみた
実際にあちこち歩きまわって、このスマートグラスが人々にどう受け止められるか?を試してみた。渋谷のセンター街などを歩いてみても、あまり人目を惹くことはないようだ。逆に電車に乗っているときは気になる人もいるようで、チラチラ見てくる人もいた。まあ、全体にあまり周囲に違和感を与えてはいないという印象だ(編集注:違和感ありありですよ)。
コントローラを操作していても、傍目にはスマートフォンを操作しているように見え、不自然さがないのかもしれない。画面が表示されていないのに気が付かなければだが。
デジタルグッズにあまり詳しくない人々にとって、MOVERIOはサイバーなサングラス程度に見えるのかもしれない。個人的には、ファッション的にちょっとワイルドなDIESELなどが合いそうに思う。
MOVERIOがマッチする人は? はたして俺にはマッチしたのだろうか?
このMOVEIOはスマートグラスとして、大きく分けて2つの場面を想定している。Androidアプリを使うことと動画を見ることだ。
今回、AVモデルのHDMI接続は試せなかったが、3D動画の視聴にも対応しており、一般的なアクティブシャッターメガネを使う3Dテレビよりも目に負担を掛けずに視聴できるはずだ。これは、メガネで1つの画面の映像を切り替えるのではなく、左右の目に対してそれぞれの映像を表示できるためだ。また、3Dでなくとも、何を見ているかを周囲に悟られずにどこでも映像を見られるのはいい。
Androidアプリに関しては、「このMOVERIOの環境を活かしたアプリがどれだけ出てくるか?」「これを活かした使い方ができるか?」にかかっているように思う。
現状ではカメラ機能などが面白く使えるが、画像や動画を見たり、電子書籍を読んだりするのも便利だ。短時間の会議などであれば、動画をボイスレコーダー的に使うこともできる。保存メディアとして、本体内蔵メモリ以外にmicroSDメモリーカードも使えるのがいい。
現状でMOVERIOは、AVモデルは目を疲れさせずに3D映画を楽しみたい人に、そしてAVモデルと標準モデルともに、どこでも人に知られずにアプリやカメラ機能を使いたい人、画像や動画を見たい人に向いていると思う。
また、散歩の時などにもMOVERIOは楽しそうだ。好きな音楽を聞きながら散歩している人は多いが、MOVERIOなら好きな動画を見ながら散歩をしたり、何気なく写真を撮ったりすることもできる。