続いて「使い過ぎの判断はどうするべきか?その被害対策はどうあるべきか?」というテーマで、遠藤氏とデジタルアーツ企画経営部コンシューマ課の工藤陽介氏がトークセッションを行った。
まず、ながらスマホの危険性について話題がふられた。工藤氏は「スマートフォンを持てば、どうしても起きてしまうこと。起こりうることとして、今後は対策を練っていくことも大切なのでは」といった見方を示した。遠藤氏は「子どもの場合は、勉強しながら、ピアノの練習をしながら、など自分にとって一番大事なシーンで、ながらスマホをしてしまうケースが増えている。その結果、物事を考える時間が減ってしまったり、大切なことをおろそかにしてしまったりということが起きている」と報告した。
遠藤氏は「子どもがネット中毒になってしまった場合、学校の先生、塾の先生など第三者を巻き込んで相談してほしい」と忠告する。家庭内のリアルなコミュニケーションが、普段からどのくらい上手にできているか、も解決に大きく影響するとのことだった。一方で、工藤氏はフィルタリングの活用も有効であるとアピールする。「最初にフィルタリングをかけ、親子で話し合う過程で徐々に制限を外していけば良い」と同氏。冒頭で既述した通り、最近はフィルタリングの利用率が低下しつつある。これについて、工藤氏は「機能についての誤解があるため」と指摘する。
例えば、SNSを使いたい子どもの欲求に対し、親が安易にフィルタリングの機能を外してしまう。しかし実際には、フィルタリングをかけたままでもTwitterやLINEなど個別にアプリの使用を許可することはできるとのこと。また、そもそもiPhoneではフィルタリングをかけてもアプリは制御できない仕様であるという。同社では今後とも、フィルタリングの理解を深めるべく啓発活動を続けていく方針だ。
(記事提供: AndroWire編集部)