本業である通信分野では、ネットワーク高速化・大容量化をさらに推進する。現在、同社のLTEは2,000万契約を突破し、「世界で3番目に大きなLTEネットワーク」となっているが、今後2015年度にもLTE Advancedサービスを開始。「東京五輪が2020年に行われる」ことからも、その時期を目指して、現行と比べてキャパシティが1,000倍、スループットが100倍になる5Gのサービスを展開していきたい考えを示す。

計画では2015年に1兆円が目標

さらなる高速・大容量化を目指して研究開発も続けていく

加藤社長は、スマートライフビジネスで2015年に1兆円の売り上げを目標に掲げるが、「もうちょっと先で、さらに大きな変化が起こり、さらに大きなマネタイズができるといいと思っている」とコメント。

パネルでは、プライバシーに積極的な欧州のイベントらしく、コーディネーターがスマートライフビジネスにおけるセキュリティやプライバシーの問題について言及。加藤社長は、「今回紹介したシステムには懸念はないと思っているが、例えばヘルスケアのデータを誰がハンドルするのかは問題になる可能性はある」と指摘。キャリアとしてのドコモが「一定の信頼を持ってもらっているので、ドコモの果たすべき責任は多い」として、セキュリティやプライバシーに関して重視していく姿勢を示す。

パネルの様子

「ヘルスケアでもビッグデータでも、意味があって、ある情報やトレンドが自分にフィードバックされると、個人は自分のデータを使うことを許すが、自分のデータを使われるのはすべてにおいて嫌だという人もいる」。加藤社長はこう話し、「これからは二極化していく」という考え。

そのため、個別に企業が決めるのではなく、「ある一定のルールは必要」と強調。個人データのセキュリティやプライバシーに関する「コンセンサス作りは大きな課題だと思う」と話している。

(記事提供:AndroWire編集部)