こうしたモバイルとリアルをつなげるための周辺機器として、ウェアラブルやM2Mを加藤社長はあげる。そうして開発されたのが、東レと共同開発したTシャツ「hitoe」だ。心拍数などの情報を取得できる機能素材を使用しており、着るだけで心拍数を計測できるため、加藤社長は「非常にシンプル」と強調する。

東レとの共同開発によるhitoeを紹介する加藤社長

hitoeは、Tシャツを着るだけで心拍数などを測定できる

もう1つが愛犬向けサービス「ペットフィット」で、ペットに装着したセンサーデバイスによってペットの状態などを把握し、ペットが家から離れたら警告するといったこともできる。加藤社長は、「このコンセプトはその他の領域にも適用できる。例えばシニアユーザーをターゲットにしたサービスを開発することもできる」と指摘する。

さらに、牛の出産サポートシステム「モバイル牛温恵」も紹介。牛の体内に体温計を入れて計測することで、分娩の時間などを把握するためのシステムで、特に初産の牛の事故が10分の1に減少できた、という。

コンシューマ向けのペットビジネスとしてのペットフィットと、畜産向けのモバイル牛温恵

こうしたサービスは、コンシューマからエンタープライズ、そして国を問わず、「すべてのものが繋がる」世界を実現するための一例で、こうしたスマートライフビジネスの収益は2013年に70億ドルに達し、2015年には100億ドル(1兆円)規模に拡大することを期待する。