質疑応答
記者説明会の最後に、質疑応答の時間がもうけられた。記者から「LINEの音声通話は品質がよくないという声もある。音声通話の質をあげないと、展開は難しいのではないか」との質問があった。これに対し、杉本氏は2011年10月に音声通話サービスの提供を開始して以来、段階的に品質改善に取り組んできた。近年、品質が飛躍的に改善している。先日行った満足度調査では、高い評価をいただいた。「音声品質テストルーム」において、専門的なエンジニアリングによって一定の品質を担保した上で、回線を提供させていただく」と回答した。
着信番号はどのように表示されるのか、という質問に杉本氏は「キャリアや端末により、仕様が異なる。KDDI(au)様やソフトバンク様のiOS端末では、アドレス帳に登録されている名前で表示される。Androidやフィーチャーフォンでは、機種により異なる。NTTドコモ様の場合だけ、番号通知が非通知になる」と説明した。
無料通話・メッセージアプリが世界的に流行する中、シェア争いも過熱してきている。最近では楽天が「Viber」を、Facebookが「WhatsApp」を買収したことが大きな話題となった。先日、一部の報道では、ソフトバンクがLINEの株式を取得したと報じられた。そこで「ソフトバンクからの話はあるのか」という質問があがったが、これに対し取締役の出澤剛氏は「ありません」と笑顔で否定した。
「収益をどう上げていくのか」という質問に、執行役員の桝田淳氏は「メッセンジャーアプリを提供する企業の中で、LINEの収益構造は世界で最も進んだものになっている。無料の機能を数多く提供しているが、むやみやたらに無料にしているわけではなく、収益が先にあることを見越している。現状では、LINEゲームが収益の6割を占めるが、今後はそのバランスも変わっていく。ユーザー課金、B to Bなど、複数のビジネスモデルで収益を上げていく」と回答した。
同日、発表されたもの以外にも、LINE MUSIC、LINEモールなど、数多くのサービス・プロダクトが進行途中だという。桝田氏は「2014年は、大きな飛躍の年にしていきたい」と力強く語った。
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