――新たに登場したゴールデンライアンについてお伺いします。すでに数多くの個性豊かなヒーローが登場している中で、バーナビーの新バディとしてあえて新キャラを登場させた狙いは?
演出的な部分で言えば、もともといたヒーロー達の関係性を立たせることができたキャラクターだといえます。ライアンがいることで、彼らの絆がより鮮明になりましたね。個人的に、ライアンはとても気に入っているキャラクターです。
――例えばどんなところが?
俺様キャラではあるんですが、おいしいポジションにいるところでしょうか。制作を進めていく上で、どんどん存在感を増していきました。
――ゴールデンライアンは、バーナビーの新バディとしてどうしても虎徹と比較される立場だと思います。キャラクターデザインや性格などを固めていく上で込めた工夫をお聞かせください。
ライアンには関係各所からさまざまな思いが寄せられたので、"みんなが思っているライアン像"を追求しながらも、ぶれない部分を模索して、今の形にたどり着きました。特に、ライアンがこの能力を使うときの羽や光り方などにはこだわって、何度もディスカッションを重ねました。
実は、『The Beginning』にもワンカットだけライアンが出てきて出演しています。『The Beginning』を見返して、彼を探していただければと思います。
――ライアンは重力の使い手なのに羽が生えているのが逆説的というか、不思議なデザインですよね。
これは(キャラクター原案・ヒーローデザインを担当した)桂正和先生が発案されたものです。ライアンはタイガーとの対比としてライオンをイメージして作っていったんですが、翼が付いたことでアポロンメディア(ワイルドタイガー、バーナビー、ゴールデンライアンが所属する企業)を象徴する石像、グリフォンに近い形になりました。結果、「アポロンメディアを代表するヒーロー」というイメージになりましたね。
制作サイドとしては可能な限り、桂先生の意向にそうように努力したいという気持ちがありました。集合絵にゴールデンライアンを入れると、どうしても羽根の後ろに別のキャラが隠れて見えなくなってしまうなど、画面レイアウトが難しくなります。ですので、ゴールデンライアンをかっこよく見せつつも、画面レイアウトのバランスをとることに専念しました。桂先生のデザインを生かしていこうと決めていましたので、工夫に工夫を重ねて画面内での実現に力を入れました。……続きを読む