質疑応答の様子

発表会では、質疑応答の時間がもうけられた。ファブレットは一般ユーザーへ需要があるか、といった質問に田中社長は「大画面は日本人には向かないのでは、と思っていたが、需要があることが販売台数の数値上でもはっきりしてきた」と回答。今後とも継続して開発に取り組んでいくという。新端末の販売政策についての質問もあがった。田中社長は、年末商戦では各社ともキャッシュバックに力を入れていたと指摘。春商戦では他社との違いを訴求することで差別化を図っていく考えで、その上で「適切なキャッシュバックを行う」という。

質疑応答で記者団の質問に回答する、KDDI 代表取締役社長の田中孝司氏(写真左)とプロダクト企画本部長の小林昌宏氏(写真右)

TCA(電気通信事業者協会)の発表によると、2013年12月末日時点での携帯電話・PHSの契約数では、NTTドコモが純増数トップに躍り出た。NTTドコモについては、MNPも改善してきていると報道されている。これについて「競争環境は変化してきていると感じるか」との質問があがった。田中社長は「我々自身は、キャリアの競争力はMNPにあると思っています。当社は、落ちていない。ただ、全体の流動市場は小さくなってきていると感じている。今後は、同質性の中での違いを訴求していくことで、次のステージに向かっていきたいと思います」とコメントした。

消費増税により、スマホにも駆け込み需要はあると期待しているか、との質問に「3月は、もともと需要が高まる時期。消費増税による駆け込み需要は、感じられるほどはないと思っています」と答えた。2013年冬モデルでは、LGとコラボレーションしたスマートフォン「isai」が話題になった。これについて「コラボモデルは、今後も続けていくのか」との質問があがり、田中社長は「これからも続けていきたいです。各シーズン、目新しさがなくてはいけないと思っている。isaiは、年末年始にかけて売り上げが伸びてきた。しっかりしたものを作ればお客さんはみてくれている、と感じている」と語った。