Wi-Fi Directに対応

無線LANルータ/アクセスポイントがなくても、「Wi-Fi Direct」機能を使うことによって、同じくWi-Fi Directに対応したPCやモバイル端末から、ワイヤレス印刷が可能となる。プリンタに設定されているSSIDを選んでパスワードを入力し、PCの印刷機能や、スマートフォン/タブレット専用アプリ「Epson iPrint」から写真や文書の印刷が可能だ。ただしWi-Fi Direct利用時は、端末側の無線LAN(Wi-Fi)機能でインターネット回線に接続できないため、ブラウザ画面やクラウド上のファイルは印刷不可となる点に注意。

スマートフォンからWi-Fi Direct経由で印刷する場合は、専用アプリ「Epson iPrint」を利用。Epson iPrintについては、このページの後半で解説する

EP-976A3の液晶パネルでWi-Fi Direct設定の画面を開き(写真左)、設定を開始(写真中)。設定完了後、接続用のSSIDとセキュリティキーが表示される(写真右)

スマートフォンのWi-Fi設定からプリンタのSSIDに接続。無線LANルータがなくても、ワイヤレスで印刷できる

強化されたスマートフォン/タブレット連携機能

次に、EP-976A3のスマートフォン/タブレット連携機能を見てみよう。専用アプリ「Epson iPrint」を使えば、PCなしで写真や文書をプリントしたり、紙の資料をスキャンして取り込むことが可能だ。また、クラウドストレージに保存している写真や文書などを、モバイル端末から印刷できる。

iOS/Android向けアプリ「Epson iPrint」(写真はAndroid版)。2013年のColorio新モデルに合わせてアップデートされ、「コピー」や「メモリーカードアクセス」など新たな機能が備わった

端末内の写真をプリントする際には「写真」を選び、印刷枚数や品質、用紙などを設定する(写真左)。「コピー」からは、コピー濃度や用紙サイズを設定(写真中)、「メモリーカードアクセス」では端末とメモリーカード間でファイルをやり取りできる(写真右)

「Dropbox」や「Evernote」といったオンラインスサービスとも連携可能(写真左)。クラウドに保存されたPDFやOffice文書を、端末から印刷できる(写真右)

ユニークなのは、FacebookやLINEといったSNSにも対応している点だ。例えば「LINE Camera」で撮影・加工した画像を、アプリの共有メニューからEpson iPrintへ送ることで、作成した写真をすぐに印刷できる。また、別のアプリにはなるが、「Epson Creative Print」を使えば、Facebookのタイムランやアルバムの写真を加工したり、端末からディスクレーベルの作成/印刷が可能となる。

「LINE camera」で撮影、編集したあと、写真を保存(写真左)。共有メニューからEpson iPrintを指定すると、加工した写真を印刷できる(写真中央)

Facebookにアップした写真を印刷したり、端末内の写真からレーベルやメッセージカードなどを作成できる「Epson Creative Print」

2013年11月に公開されたiOS/Android向けアプリ「スマートフォンでカラリオ年賀2013」を使うと、端末内の写真を使った年賀状が簡単に作成できる。デザインから印刷まで、PCレスで作業できるのでお手軽だ。

PCなしでサクッと年賀状を作れる「スマホでカラリオ年賀2013」。テンプレートを選択後(写真左)、写真をはめ込んだりスタンプなどで装飾し(写真中)、そのままEP-976A3で印刷(写真右)

その他ここでは詳しく触れないが、添付ファイルを印刷する「メールプリント」、スキャンした写真や文書を別のカラリオ製品からFAXのようにプリントできる「メールdeリモート印刷」、外出先からネット経由で印刷する「リモートプリントドライバー」など、さまざまなネットワーク機能を利用可能だ。

次ページでは、EP-976A3の印刷速度を計測した結果と、PC環境の各種ソフトウェアを紹介しよう。