AS SSD Benchmarkのテスト結果

最後に、SSDに特化したベンチマークソフト「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」を利用して、パフォーマンスを計測してみた。転送速度の計測では、シーケンシャルリードが500.03MB/秒、シーケンシャルライトが298.44MB/秒で、アクセスタイムはリードが0.065ms、ライトが0.065msであった。IOPSは、4K-64Thrdでのリードが76,806、ライトは57,932という結果になった。

AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088の結果

転送速度

IOPS

また、AS SSD Benchmarkには、巨大な単体ファイルのコピーを想定した「ISO」、小さなファイルの大量コピーを想定した「Program」、さまざまな大きさのファイルが混在した場合のコピーを想定した「Game」という、3種類のファイルコピーテストが用意されている。このテストの結果は、体感速度に近い。

転送速度の結果は、ISOが276.89MB/秒、Programが162.86MB/秒、Gameが192.33MB/秒だ。コピーにかかった時間はそれぞれ、3.88秒、8.64秒、7.18秒だった。2.5インチSSDや他社製のmSATA SSDにはもっと高速な製品もあるのだが、M5M+は実勢価格が比較的安い点も魅力の1つであり、やはりHDDと比べればはるかに高速だ。

AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088のファイルコピーテスト結果

最後にコンプレッションベンチマークを計測した。コンプレッションベンチマークは、まったくのランダムデータから同じ値が続く圧縮しやすいデータへと、連続的にデータの構成を変えて転送速度を計測するテストだ。書き込み時にデータの圧縮を行うSSDだと、グラフが右肩上がりの曲線となる。PX-128M5M+はほぼ一定の値となっており、圧縮しやすいデータでもそうでないデータでも、安定した性能が得られることが分かる。

AS SSD Benchmark 1.7/4739.38088のコンプレッションベンチマークの結果

コスト重視で超小型PCを作りたい人におすすめ

M5M+は、最新の2.5インチ高速SSDに比べるとライト速度が低いが、体感に大きく影響するリード速度はほとんど遜色のないレベルである。2013年12月上旬の実売価格は128GBモデルが11,000円前後、64GBモデルが7,000円前後であり、mSATA対応SSDとしてはコストパフォーマンスが優秀だ。

一般的にSSDは、使い続けると性能が低下していくが、M5M+には長期間使い続けても性能低下を最小限に抑えるTrue Speedが搭載されている。これも安心感を持てる大きなポイントだろう。データの整合性を確保するTrue Protectも搭載されており、256bitのフルドライブ暗号化にも対応する。NUCやBRIXを利用して、安くて高性能な超小型PCを作りたいという人に、おすすめしたい製品だ。