――(笑) 意外ですね。失敗したとしてもすぐポジティブに変換できるイメージでした。

それで言うと、今回の映画では別に声を録るシーンがあって、東映の撮影所にきて自分のシーンを見ながら声を入れるんです。15秒くらいの短いシーンですが、自分のシーンを見ることになる。もう、はぁ……(ため息)って感じ。もうマジで大丈夫なのこれ? 映画で流せるの? っていうくらいで(笑)。ここで根っからの小心者っていうか、ビビりな部分が出ちゃう。普段はそう見せないようにしているつもりですけどね。撮影は楽しかったけど、見るのは怖い。でもみんなの感想は聞きたい。でもやっぱり怖い(笑)。

――ただ、普段のテレビとは異なるJOYさんを見ることができるかもしれませんよ。

「イエヤス」に関して言えば、普段の僕のイメージからキャスティングされた部分もあると思うので、イメージ裏切れたのか、違う部分を見せられたのかと言われればそうでもないと思いますけど……どうなんだろうな? いやわからん……よくみんなビビらないでいられるよね?

――早く完成した映像が見たいですね。

お願いします! お願いしますよ!?

――(笑) では、役者として今後演じてみたい役柄はありますか?

こういう役やりたいなっていうはありますが、役というのはやはりその役者さんが作り上げたキャラクターでしょう。自分がその役を演じて同じことを表現できるのかと言われたら難しい。例えば『リーガルハイ』見ていて堺雅人さんのキャラ超いいな、こんなのやりたい! と思いますけど、今の自分にはできっこない。そこは経験値がものを言う部分。だから、今後与えられる役は、何か意図があって僕が選ばれるんでしょうし、そこで成長していきたいですね。

――総じて言えば、バラエティも映画も"演じる"という部分はありますが、このふたつの一番の違いは何でしょうか。

確かにバラエティの場合も演じている状態ですけど、やっぱり自分でいられるという側面もあります。瞬間瞬間で演じれること、場合によっては逃げることもできる。ただ役者はベースが決まっていますし、その役を自分に落としこんで掘っていかなきゃならない。純粋な理解度の深さが違うような気がしますね。

――なるほど。そうすると役者や演者という、普段の自分とは異なるものになれる、という部分に、魅力や快感は感じられますか?

そう思えてくると、自分にも相当な自信が持てた時でしょう。今は快感というのはなくて、大丈夫なのかなというビビりな部分が勝っています。いつ変わるのかはわかりませんが、変わった時こそ、悩みながらも役者を楽しめるようになるし、早くそうなりたいと思っています。

――今年一年は、本当にテレビでJOYさんを見ない日はないというくらい、さまざまなお仕事をされてきましたが、一年を振り返ってみるといかがですか?

ここ2、3年前までは病気を患っていて、そこからずっと調子が良くなかったんです。体もメンタルも。それが今年頭あたりから、治った、良くなってきたという感覚です。割と思ったことを言えずに溜めこみながら仕事をしてきたので、今年から変えていこうと思っていました。わがままだけど嫌なものは嫌、自分が感じて、思ったことをしっかり人に伝えていこうと。そうすると、物事がうまく回りだして、仕事も体もどんどん調子が良くなっていった。今回の『仮面ライダー』への出演はまさにそう。心の奥底にある言葉や想いを口に出していくことによって、すごくプラスに環境が変化していった年だったと思います。来年はさらによくなるんじゃないかっていう感触もあるんですよね。

こうやって役者のお仕事も与えられて、本当に感謝しています。この映画を見て、僕に興味を持ってくれる、「こういうことをあいつにやらせみたい」、そういう人をどんどん増やしていけば色々なチャンスも生まれる。来年もどんどん挑戦し、全力で応えていきたいですね。

――では最後に、JOYさんのファンはもちろんですが、今回の『仮面ライダー』を通じて、子どもたちや親御さんなど、JOYさんを知る方も多いと思います。ぜひ、メッセージを!

とにかく、この映画を見てその夜はふるえて眠れ! と。

――え……!?

もう意味分かんないですけど(笑)。すいません……震えて眠ってくださいということですね(笑) 僕が。

――(笑)。

道歩いていたら「イエヤス」って言われたい。子供に認知されるということは、タレントをやっていると本当に難しいんです。今はゼロに近い……小学校高学年になるとちらほら知っている子とかもでてくるんですけど。だから認知されたい、そのお母さまたちにキャーキャー言われたいですよ(笑)。だから、この映画でJOYの魅力に震えて眠れよ! と(笑)

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