スタンドが特徴的な軽量タブレット

まず主なスペックを確認すると、プロセッサに台湾MediaTekのMT8125(1.2GHz/クアッドコア)を採用するほか、1GBメモリと16GBのストレージを搭載する。ディスプレイはマルチタッチに対応した8型(1280×800ドット)のIPS液晶パネルで、通信機能としてIEEE802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0を備えたAnroidタブレットとなっている。 OSはAndroid 4.2(JellyBean)で、インタフェースとして500万画素のアウトカメラと140万画素のインカメラ、microSDカードスロット、充電/データ転送用のMicro USBポートが用意されている。

長辺の一方が膨らんだ円筒形になっており、ここにバッテリが収まっている

ドルビーデジタルプラスに対応するステレオスピーカーが埋め込まれており、マイクはノイズリダクション機能も備えているなど、音質面にもこだわった仕様だ。端末の縦横サイズは213×144mm、厚みは最薄部が3.0mmで、重量は約401g。同クラスのタブレットの重さと比べても同等で、極めて軽量だ。

ドルビーデジタルプラスに対応するステレオスピーカーを搭載

端末の使用スタイルによってスピーカーの位置なども変わってくるため、使い方に合わせた音声出力方法を選ぶこともできるようになっている

最も面白いのはその形状で、長辺の一方が膨らんだ円筒形のようになっているところ。なんとなく「Sony Tablet S」を思い起こさせるスタイルだが、それよりもデザインはシンプルにまとまっている。

シルバーを基調とし、背面にシボ加工が施された筐体デザインが美しい。スタンド部のみアルミで、ほかは樹脂素材のようだ

microSDカードのスロットはスタンドを開いたところにある

この円筒状の部分には大容量のバッテリーが格納されているだけでなく、回転式のスタンドも収納されていて、スタンドを格納した状態では端末を平置きにし、微妙に角度が付いた状態でほぼ真上から見下ろす姿勢で使うことができる。スタンドを完全に出した状態では立てて使うことができ、動画鑑賞やフォトフレームに最適なほか、キーボードを組み合わせてPCのように活用することも可能だ。

大容量バッテリーで、使いやすさからくる使用頻度の向上にも対応

このスタンドは収納、全開の2段階だけでなく、やや堅めに作られているので無段階で角度調整し、そのまま保持することもできる。その時のユーザーの体勢に合わせて調整し、いい感じの角度で止めて快適に使うことができるわけだ。

平置きした状態。バッテリ部分でわずかに角度がつく

スタンドを開いて立てて使う場合はBluetoothキーボードと組み合わせるのもいい

もちろん手に持って使うこともでき、この場合、横置きだと円筒形の部分が手前になるようにした方が重心の関係から楽に持つことができる。縦置きでも円筒形部分を握るようにして力を入れずにしっかり持てるので、指先が疲れるようなこともない。もともと軽量に作られていることもあるが、長時間持っていても苦にならないのはうれしい。

スタンドは無段階で調整できるので、こんな風にかなり自由に角度を決められる

個人的には、縦に持った時に快適なAndroidタブレットというのが新鮮に感じる。特にWeb閲覧時は積極的に縦置きで使いたくなるほど。7型にしろ10型にしろ、いくら軽量な端末であっても指先で支えざるを得ず、もう一方の手にたびたび持ち替えたり、その場に置いて休んだり、手のひらに乗せたり、みたいなことになりがちだ。

横向きで手に持つ場合は円筒形部分が手前にくるように

縦向きで持つ場合は円筒形部分がグリップ代わりになり、楽にホールドできる

しかしこの「YOGA TABLET 8」は、指先に力を入れることなく、手の腹の部分も使ってホールドできるので、休まずに長時間使い続けることができる。しかもスタンドを使うことでどんな体勢にも対応しやすいので、使い勝手や使用頻度は格段に上がる。

そこまで使用頻度が高くなると、今度はバッテリーのもちも気になってくるところ。Lenovoによれば平均的な使い方で16時間の長時間駆動が可能としており、少なく見積もっても1日中使い続けることが可能だろう。これに近いハードウェアスペックのタブレットには、ASUSの「MeMO Pad 8」やAcerの「Iconia W4-820/FP」などがあるが、これらの稼働時間は9~10時間程度とされているから、いまのところクラス最長のスタミナを誇るタブレットだ。