液晶モニターには、3型・約122.9万ドットのエクストラファイン液晶を採用する。上に84度、下に43度まで動かせる液晶の上下チルト構造は、既存モデル「RX100M2」から継承したもの。自由なアングルでの撮影が快適に楽しめる。いっぽう電子ビューファインダーには、0.39型144万ドットの有機ELを装備。適度な広さと精細感があり、有機ELの見やすさは良好だ。
機能面での注目点は、AF駆動に「ダイレクトドライブSSM(Super Sonic Motor)」と呼ばれるモーターを採用したこと。これは、既存の一眼カメラでボディ内手ブレ補正用に使われていたモーターを、新たにレンズ用に設計したもの。モーターの静粛性とレンズの停止精度に優れるほか、フォーカスレンズの駆動距離の短縮や合焦時間の高速化が図れるメリットがあるという。
液晶モニターと電子ビューファインダーの切り替えは、アイセンサーによる「オート」または手動操作が選べる |
左肩には撮影モードダイヤルを装備。フルオートからフルマニュアルまで全8モードに加え、好きな設定の組み合わせを「1」または「2」に登録できる |
試用では、一般的には合焦速度が低下するズームのテレ側であっても、大きなストレスを感じることなくスムーズに合焦するAF性能を実感できた。フォーカスエリアは、「ワイド/中央/フレキシブルスポット」の3タイプが用意され、フレキシブルスポット選択時は背面のコントロールホイールを使って測距点を自由に選択できる。タッチパネルに対応していないのは少々残念だ。
電源はリチウムイオン充電池「NP-FW50」。撮影可能コマ数は、液晶モニター使用時で約420枚、ファインダー使用時で約340枚となる |
記録メディアにはSDXC/SDHC/SDカードのほか、メモリースティックPRO-HGデュオ/PROデュオ/デュオが使用できる |
最短の撮影距離は、ズームのワイド端で3cm、テレ端で30cmに対応。マクロモードに切り替えることなく、最短距離までの接写が行なえるのは便利だ。
そのほか、自動または手動で機能するNDフィルターや、13種類の特殊効果が選べるピクチャーエフェクト、3カット合成によって広階調の画像に仕上げるオートHDR、最高約10コマ/秒の高速連写、2軸式の電子水準器などの機能を搭載する。動画は、最大で1920×1080/60pのAVCHD記録に対応。手ブレ補正は、レンズ群の一部を動かす光学式を内蔵。動画撮影の際は、アクティブモードでの手ブレ補正も行える。