自宅の中では他に近い重さのものが見つからなかったので、外へ出て探してみることにした。
やってきたのはデパ地下だ。食料品を量り売りしているので、iPad Airの重さ分を計算して買ってみよう。
とりあえず惣菜500gとハム450gを購入。あとはワイン売り場でハムに合いそうなハーフボトルワインを買った。ハーフボトルは内容量が375mlなので、ビンと合わせればちょうどiPad Airの重さくらいになるのではないかという予想だ。決してハムをおつまみに一杯飲みたかったわけではないのだ。
それではまず惣菜からはかってみよう。
さすがに500gともなると容器もかなり大きくボリュームたっぷりだ。持ち帰った後で、「そういえば容器の重さを考えなかったな」と気づいたのだが、後の祭り。はかってみると532gもあった。やはり容器の重さが余分だ。400gくらいの注文にしておけばよかったか……。
仕方ないので食べて重さを減らすことにした。
はかりに容器を載せたまま食べて重さを減らしていく。こんな食べ方をするのは生まれて初めてだが、惣菜を口に運ぶたびに数字が減っていくのが面白い。「お、海老は5gか」とか、「きゅうりは8gか、けっこうあるな」とか、どうでもいい情報ばかりが充実していく。最終的には豆(1g)で微調整した結果、見事469gぴったりにすることができた。
続いてハムだ。こちらは惣菜よりもさらに細かく注文できたので、450gで購入した。
この作戦が功を奏し、包み紙を合わせて478g! iPad Airとの差を約9gまでつめることができた。ふむふむ、この肉の重さがiPad Airの重さでもあるのか。
ちなみにワインはビンが意外と重く、698gとかなり重くなってしまった。これはぜんぜんダメだ。さっさと飲んでしまおう。
……よく考えたら、量り売りで計算して買えば、そりゃiPad Airの重さを再現することは簡単である。しかし、今回の趣旨はそういうことではない。量り売りでの微調整などはせずに、既存のものでiPad Airに近い重さの物体を探すのが当初の目的だったはずだ。