NECパーソナルコンピュータの「VALUESTAR N VN970/NS」(以下、VN970/NS)は、23型(1,920×1,080ドット)液晶ディスプレイを搭載した一体型オールインワンデスクトップPCだ。最大の特徴は録画用に4つ、視聴用に1つと合計で5つのチューナーを搭載している点。4番組を同時に録画可能で、4TBの大容量ストレージには、720×480解像度のスーパーロング画質時で最大7100時間以上も録画できる。

同社の今年の秋冬モデルの中で、世界最軽量モバイル「LaVie Z」と並び、特に注目されるPCだ。今回はVN970/NSのテレビ機能を中心に、使い勝手や性能についてレビューしよう。

VALUESTAR N VN970/NS

■主な仕様   [製品名] VALUESTAR N VN970/NS   [CPU] Intel Core i7-4700MQ(2.4GHz)   [チップセット] Mobile Intel HM86 Express   [メモリ]  PC3L-12800 8GB(4GB×2、最大16GB)   [ストレージ] 4TB SATA HDD   [光学ドライブ] BDXL対応ブルーレイディスクドライブ   [グラフィックス] Intel HD Graphics 4600(CPU内蔵)   [ディスプレイ] 23型ワイド液晶(1,920×1,080ドット、IPS)   [テレビ機能] 地上・BS・110度CSデジタルチューナー×4、地上・BS・110度CSデジタルチューナー×1(視聴専用)   [OS] Windows 8.1 64bit   [サイズ/重量]W563×D280×H480mm/約14.1kg   [店頭価格] 230,000円前後  

23型の大画面になった「VALUESTAR N」

「VALUESTAR N」シリーズではこれまで21.5型液晶ディスプレイ搭載モデルのみがラインナップされていたが、2013年の秋冬モデルより23型液晶ディスプレイ搭載モデルが新たに追加された。新モデルではフォトフレーム型を踏襲しながら垂直立ちもできる新デザインが採用され、スタンドやインタフェース類が21.5型モデルと異なっている。

VN970/NSの本体サイズは、幅563×奥行き280×高さ480mm。23型液晶ディスプレイを搭載しているだけあって、机の上での存在感は抜群だ。重量は約14.1kgと昨今の一体型としては重いが、これだけ大きい液晶ディスプレイを支えるとなるとスタンドも重くしなければならないため、やむを得ないと言ったところだろう。

液晶ディスプレイの大型化に伴い、本体全体も大きくなった

スピーカー下のスペースにはキーボードを収納できる

液晶ディスプレイには視野角の広いIPSパネルを採用。パネル表面は光沢のあるスーパーシャインビューLEDで光の映り込みはそれなりにあるものの、角度を変えれば気にならない。輝度とコントラストが高く発色に優れ、動画や写真を楽しむのに適している。

用意されている本体カラーは、ファインホワイトとファインブラックの2色。試用機はファインブラックだったが、ベゼル部分が黒だと映像が引き締まって見えるのでブルーレイやDVDなどを楽しむには最適だろう。一方のファインホワイトはブラックに比べ主張しすぎない存在感で、インテリア性を求める人におすすめだ。

VN970/NSの左側面と(写真左)右側面(写真中央)。スタンド部は幅広だが、本体部分は意外に薄い。テレビと同じ垂直立ちが可能になり、よりテレビ的な利用が可能となった

後方15度までのチルト機能と、左右各20度のスイベル機能に対応

インタフェース類としては、右側面にトレイ方式のBDドライブ、左側面に外部入力切替ボタン、チャンネル切り替えつまみ、音量調節つまみ、明るさ調節つまみ、SDメモリカードスロット、USB2.0端子×2、オーディオ端子類を備える。背面にはHDMI入力端子、USB3.0端子×4、有線LAN端子、デジタルアンテナ端子、B-CASカードスロットなど。

個人的な感想だが、筆者はUSBメモリをよく使うためUSB3.0端子は側面に配置してほしかった。側面にあるUSB2.0端子で、本体背面では抜き差しがわずらわしいためだ。

本体左側面にあるBDドライブはトレイ方式

左側面にはチャンネル切り替えつまみや音量調節つまみ、メモリカードスロット、USB2.0端子×2など

本体背面の左側にはHDMI入力端子、右側には有線LAN端子やUSB3.0端子×4、アンテナ端子などが用意されている

通信機能としてはIEEE802.11a/b/g/nの無線LANとBluetooth 4.0、1000BASE-Tの有線LANに対応している。Webカメラは720pのHD解像度で有効画素数は92万画素だ。サウンド機能としては、磁性流体を採用した3W+3Wスピーカーの2way YAMAHAサウンドシステムを搭載。臨場感のある迫力のサウンドを楽しめるほか、Bluetoothで接続したスマホの外部スピーカーとしても利用可能だ。

液晶ディスプレイ上部にはWebカメラとステレオマイクを配置

磁性流体を採用することでノイズの少ないサウンドを実現する2Way スピーカー

付属品はワイヤレスマウスとキーボード、テレビリモコンが用意されている。リモコンの背面にはタッチパッドが搭載されており、カーソル操作や画面のスクロール、ピンチ操作による拡大縮小などが可能だ。

付属のワイヤレスマウス「ぱっとマウス」。ホイールボタンを左右に倒すことで、Windows8.1のチャームバーやアプリ一覧を表示できる

付属のワイヤレスキーボードは104キー構成の日本語配列。キーピッチは実測値で約19mm、キーストロークは2mm程度だ

リモコンの前面(写真左)と背面(写真右)。背面中央のタッチパッドでWindows8.1を操作できる。付属品は基本的に前モデルと変更ない

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