5チューナー搭載で豊富なテレビ機能が魅力
次にVN970/NS最大の特徴であるテレビ機能について見てみよう。チューナーは視聴/録画対応が4つ、視聴専用が1つで全部で5つ搭載されている。すべて地上・BS・110度CSデジタル対応だ。視聴専用チューナーは電源オンから約2秒でテレビ画面が表示される「ぱっと観テレビ」で利用するもので、Windowsの画面からもスグにテレビ画面へと切り替えることができる。
デスクトップからテレビ用アプリを起動するには、テレビ視聴ソフトの「SmartVision」を利用する。フルスクリーンでテレビのように再生できるのはもちろん、画面を小さくして作業しながら視聴することも可能だ。
なにより圧巻なのが、ひとつの画面に4つの番組が同時に表示されるマルチスクリーンモードだ。4つの画面が同じ大きさで表示される「4分割モード」とメイン画面以外小さく表示される「主/副モード」が用意されており、裏番組も効率的にチェックすることができる。サウンドはメイン画面の音声のみが再生され、番組をクリックすることで主/副を切り替え可能だ。
4つの録画対応チューナーを搭載しているので、最大4番組を同時に録画できる点もうれしい。録画モードは画質が高い順に「ダイレクト」、「ファイン」、「ファインロング」、セミファインロング」、「ロング」、「スーパーロング」の6種類が用意されており、もっともビットレートが低い(約1.2Mbps)では約16倍相当の録画が行なえる。
実際に「スーパーロング」で録画した番組を視聴してみたところ、さすがにエッジが不鮮明でブロックノイズもたびたび表示された。だが離れて見るには特に問題なく、観た番組から消していくような使い方なら十分だろう。
検索機能や録画予約機能が充実している点もポイント。番組表や視聴中の番組から出演者の情報を検索できるほか、「おまかせタフ録り」と呼ばれる機能を使うことで興味のあるジャンルやキーワードから番組を自動予約することができる。テレビチューナーの少ない一般的なPCでは、キーワードを多く設定すると裏番組を録画でないこともあるが、本機は録画4チューナー搭載のため実質的に観たい番組を網羅すると言っていいだろう。
「おまかせタフ録り」機能のジャンル設定画面(写真左)では、スライダーを操作して各ジャンルの興味の度合いを設定する。キーワード設定画面(写真中)では、任意の単語を設定可能。該当する番組が自動的に予約される |
またTwitterと連携する「つぶやきプラス」機能もユニーク。同じ番組を観ているほかの人のつぶやきを確認したり、各放送局のツイート量から人気の番組を調べられる。
4番組を同時に録画できるとなると、ストレージの容量が気になるところ。VN970/NSには4TBのHDDが搭載されているが、利用できるHDD容量はの空き容量は実質3.6TB。さらにパーティション設定によってふたつのドライブが用意されているため、Cドライブでは3.5TB、Dドライブでは65GB利用できる。
合計の空き容量である3.6TBをフルに使うとすると、最高画質の「ダイレクト」モードでBS・110度CSデジタルなら約358時間、地上デジタルで約505時間録画できる。これだけあれば、保存用に高画質で記録しても空き容量が不足することはないだろう。約16倍相当の「スーパーロング」モードなら、約7175時間の録画が可能だ。
次のページ:ベンチマーク結果 - 十分パワフルな家庭向けPC