しかし、重量面でよりインパクトがあるのは、8.9インチモデルの「Kindle Fire HDX 8.9」だろう。こちらは158mm×231mm×7.8mmとそれなりのサイズであるにも関わらず、重量はわずか374gしかない。こちらも片手で楽に持つことができ、同クラスの端末と比較してもかなりの軽さである。従来モデルよりも約34%の軽量化に成功したとのことだ。ディスプレイ解像度は2,560×1,600ドット/339ppiで、こちらも7インチモデル同様に高精細である。
Kindle Fireといえば、重厚感あふれるサウンドが楽しめるドルビーデジタルスピーカーが特長だが、今回もそれを踏襲。スピーカーは背面の左右に搭載されている。また、8.9インチモデルには1080pの動画撮影が可能な800万画素のカメラを搭載している。
軽さに目が行きがちだが、プロセッサの性能が向上したことで処理性能も約3倍に上がっている。読書や音楽を聴く程度なら従来モデルでもそれほど不満はなかったが、最新のゲームなどを快適に遊ぶなら新モデルが力を発揮するだろう。
ユニークなのは、折りたたむことでスタンドにもなるカバー「ORIGAMI」だ。マグネットが入っていて、Kindleにぴたりと固定できる。カラーバリエーションも豊富に用意されるようなので、好みの色を選びたい。
筆者は初代Kindle Fire HDを所有しているが、新モデルを実際に触ってみると、デザイン面でも性能面でもかなり洗練されたタブレットになったという印象を受けた。特に今まで不満だった重量面が改善されたことは大きい。会場には旧モデルが比較用に置かれていたが、新旧モデルを同時に持ってみるとその差は歴然だ。
「Kindle Fire HDX」は11月28日より発売となる。