今期の決算を受けて、KDDIでは今後、3M戦略をさらに推し進めると田中社長は述べる。3M戦略とは「auスマートバリュー」「auスマートパス」「auスマートサポート」の3つを軸に、"誰がもスマートフォンを使いこなせるように"をスローガンに掲げた戦略だ。

四半期における「auスマートバリュー」の契約は着実に拡大しており、au契約数は463万件、契約世帯数は249万件と増加している。また、スマートフォン新規契約の36%、auひかり新規契約の60%がスマートバリューを契約しており、ここから田中社長は「auスマートバリューが新規契約獲得に着実に貢献している」と自信をのぞかせた。

また、「auスマートパス」については会員数が第1四半期末で累計682万件に到達しており、進捗率は25.4%と順調に推移。会員数の増加により、付加価値ARPUも全体平均260円、スマートフォンユーザー平均380円と底上げされているという。

田中社長によると、KDDIは今後、3M戦略をさらに"深化"させ、「スマートパスポート構想」から「スマートリレーションズ構想」へと移行する。そのためにauスマートパスはタイムラインUIを導入するなど大幅なリニューアルを行い、さらに「auスマートサポート」でサポート態勢を強化するという。

auスマートパスではぴあやジブリと組んで限定の音楽ライブや映画試写会も行なっていく

auスマートサポート利用者の年齢構成は40歳以上が70%

特に、専任チームのアドバイザーが24時間体制で電話サポートを行ったり、直接自宅にアドバイザーが訪問して使い方を説明したりする「auスマートサポート」は、開始早々から非常に高いユーザー満足度を獲得しているとのことで、今後の3M戦略の重要な柱として継続していくことになりそうだ。

連結営業利益の大幅な増益と、3M戦略の推進による好調なオペレーションを強調した田中社長。今後の本格的な利益拡大に向けて、順調な滑り出しをアピールした。

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