次に、主要な指標について見ていこう。

まずau純増数だが、こちらは前年同期を約10万上回る66万9,000件。通期では230万純増予想に対し、進捗率が29.1%と好調なスタートを切っている。

また、MNP純増は24万1,000件で、前年同期比では53.8%増。これは21カ月連続ナンバー1となる数値だという。

続いてauの解約率。こちらは四半期推移で0.56%となり、ソフトバンクモバイル、NTTドコモと比べて業界最低水準をキープした。また、auスマートバリューの拡大もあり、6月は0.51%と過去最低を記録した。

解約率は業界最低水準をキープ

一方、au通信ARPUでは第1四半期の総額が4,110円となり、データARPUは前年同期比390円増と高水準な伸びが継続。これはフィーチャフォンからスマートフォンへの順調な移行が寄与した結果だという。

ではそんな同社のスマートフォンはどの程度浸透しているのだろうか。田中社長の発表によると、auのスマートフォン浸透率は第1四半期で39.7%を記録。前年同期比で16.1%上昇しており、それによりデータARPUが上昇するという「ジャンプアップ効果」が生まれているという。

スマートフォンへの機種変更前後のデータARPU上昇額は2,500円増となっており、これはあまりパケットを使わないユーザーがスマートフォンにシフトしていることを表している。田中社長はこうした現状が「スマートフォンの裾野の拡大に貢献している」と分析する。なお、au通信ARPUが順調に推移している要因は、毎月割のコンロトールがうまくいっていることにあり、第1四半期の毎月割設定単価は1,400円と、前年同期比20%減に抑えられたという。

フィーチャフォンからスマートフォンへの移行が進み、データARPUが上昇

これにより、モバイル通信料収入は4,049億円と、前年同期比で4.6%、178億円の増収となった。FTTH純増数も12万8,000件増で進捗率29.2%と順調であり、固定通信料収入は1,742億円で前年同期比98.9%の増収、通信料収入の合計は5,791億円で前年同期比22.0%の増収となっている。