正式版のデュアルGPUカード

AMDから発表された「Radeon HD 7990」を搭載したグラフィックスカードが登場、発売が開始された。発売が確認できたのはSAPPHIRE製とGIGABYTE製の2モデルで、価格はそれぞれ、150,000円前後と135,000円前後。非常に高価な製品であるが、入荷数は極めて少なく、争奪戦となることは必至だ。

「Radeon HD 7990」を搭載するGIGABYTEの「GV-R799D5-6GD-B」

こちらはSAPPHIREの「HD7990 6G GDDR5 PCI-E DVI-I/QUAD MINI DP」

Radeon HD 7990は、AMDではHD 6990以来となるデュアルGPU製品。コアクロックは950MHz(ブースト時1.0GHz)と若干抑えられてはいるものの、仕様としてはHD 7970 GHz Editionのデュアル構成とほぼ同じとなる。カードの消費電力については未公表だが、8ピン×2個の補助電源コネクタを備えた電源ユニットが必要だ。

補助電源コネクタは8ピン×2個。AMDは750W以上の電源を推奨している

ちょっとややこしいのだが、以前、VGAメーカー各社が独自に"7990"として発売したデュアルGPUカードがあった。これはコードネーム「New Zealand」と呼ばれていたもので、結局AMDから正式発表はされないままだったのだが、補助電源コネクタが8ピン×3個であるなど、今回発表された「Malta」とは少しスペックが異なっていた。

"Malta版"として登場したSAPPHIREとGIGABYTEの製品は、いずれもリファレンスに準拠したモデル。3連ファンを搭載したVGAクーラーを採用しており、グラフィックス出力はMini DisplayPort×4とDVI×1の5端子を備える。カードの厚さは2スロットのままだが、長さは30cm以上となるため、マザーボードやケースとの干渉には要注意だ。

3連ファンのクーラーを搭載。よく冷えそうだが、とにかくカードが長い

グラフィックス出力端子はこんな構成。5画面の同時出力が可能だ

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