決勝準備中にはスペシャルインフォメーションが
決勝の準備時間には、スペシャルインフォメーションが届けられた。7月13日に公開されるアニメーション映画『劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ「神速のゲノセクト ミュウツー覚醒」』の予告編や、映画の特別前売券でもらえるミュウツーを実際に戦闘で使用した映像などが流れていた。エンテイやラティオス、テラキオンがミュウツーに落とされていく様には、観客からも大きなリアクションが。続いて2013年10月発売予定の『ポケットモンスターX・Y』の紹介が行われた後、ゲームフリークの増田順一氏よりスペシャルメッセージが寄せられていた。
1702人の頂点に立ったのは?ニコニコ超選手権2013決勝戦
スペシャルインフォメーションの紹介が終わった後、ついに決勝へ。佐々木選手が先ほどと同じスーツ・マスクスタイルで、続いて戸高選手が手を振りながら、陽気に入場。決勝戦については、実況・解説としてWCS2012でおなじみのヒトデマンShoさんがつき、その音声をシャットアウトして集中するために両選手はヘッドフォンを着用し、ポケモンの選出に入る。
長い沈黙の後、準備が整い、2本先取制の決勝戦1戦目が始まった。1戦目は、佐々木選手がハッサム・クレセリアを上手く立ち回らせる展開となった。クレセリアの「ひかりのかべ」「リフレクター」で防御力をあげ、「でんじは」で相手の動きを止めて生まれたチャンスに、ハッサムで攻撃力が2倍になる技「つるぎのまい」を使って攻める体制を構築し、戸高選手のポケモンに襲い掛かった。結果、戸高選手はハッサムを止められず、1試合目は佐々木選手の勝利に終わる。
戸高選手にとっては後がなくなってしまった2戦目。3本先取制となると、1戦目で相手のポケモンについてある程度知ることができるので、それを踏まえた上で戦術が立てられるが、相手にも同じように自分のポケモンについて知られてしまっているので、立ち回りが難しくなる。戸高選手は、ハッサムに対して、どういった対策をとるのかが注目された。
2戦目も、序盤は佐々木選手が有利に立ち回る。1戦目と同じくクレセリアが「でんじは」「リフレクター」で味方のサポートに徹し、4ターン目には再びハッサムを展開。またもハッサムが猛威を振るうのかと思われた。コメントでも「(戸高選手が)後手後手」と佐々木選手を持つ意見が多数。しかし、相手の攻撃を下げる特性を持ったギャラドスと、耐久力を伸ばしたローブシンを中心に攻撃をしのぎつつ、佐々木選手のポケモンを一匹落とし、9ターン目にしてタイムアップに。判定で2本目は戸高選手がもぎ取った。
お互い1勝ずつし、真の意味での決勝戦となった3戦目。ここまで2試合を戦っており、双方ともに手の内がわかっており、最も戦いにくい3本目がニコニコ超選手権参加者1702人の頂点を決める戦いとなった。1ターン目、戸高選手はギャラドスとサザンドラを繰り出す。一方佐々木選手は、クレセリアとランドロスを選出。戸高選手はここまで見せていなかったギャラドスの技、「ちょうはつ」をクレセリアに対して使用。「ちょうはつ」を受けたポケモンは、3ターンの間、攻撃技以外使用できなくなるため、1・2戦目のようなサポートを佐々木選手は、序盤は封じられることとなった。2ターン目には戸高選手はランドロスを落とし、4対3とポケモンの数の上でも優位に立つ。
佐々木選手はハッサムを投入。4ターン目には1戦目の勝因となった「つるぎのまい」を使用し、勝負はわからなくなった。
ハッサムに強いギャラドス、ローブシンはまだ残っているので、戸高選手にも勝機は十分あるかに見えたが、勝負の分かれ目は、6ターン目だった。ハッサムのバレットパンチが急所に当たり、落ちるはずではなかったローブシンが倒れた。これにより、ハッサムとボルトロスの組み合わせを戸高選手は止められなくなり、一気に佐々木選手が勝利を決めた。
一瞬たりとも目を離すことができない素晴らしい決勝戦を見せてくれた2人に、会場から、そしてニコニコ生放送からも、惜しみない拍手・健闘を称える声が贈られた。
「ニコニコ超選手権2013決勝大会」の結果は、まとめると次のとおりとなる。
1位:佐々木優一選手
2位:戸高昇一選手
ベスト4:山出優人選手、宮原弦輝選手
優勝した佐々木優一選手には、『ポケモンセンターオリジナルニンテンドー3DS LLリザードンエディション』が、準優勝の戸高昇一選手には、大会の記念品が、それぞれ贈呈された。
今回の「ニコニコ超選手権2013」は、参加者だけでも1702名おり、当日の会場は当然のように一杯になっていた。また生放送も、来場者数は4万人・コメント数は3万8,000を超えており、『ポケットモンスター』というコンテンツがニコニコ界で存在感を証明するイベントになったと言えるだろう。