急展開を迎えた準決勝第二試合
第一試合が終わった後には準備時間に入り、戦術性が問われるゲームの大会らしく前の試合の戦いぶりについて話し合っている姿が見られた。
「最初に攻撃をキングドラに集中させたのはすごかったな」
「一匹落とされたもののそこから粘っていたんだけどな」
などと、さわやかにポケモンについて語り合う観客の様子は、こういった大会ならではのものだろう。
ちなみにニコニコ生放送のコメントでもツッコミが流れていたが、ポケモン大会の会場は脅威の男性率……。女性は数名しか見当たらない。また、ペンライトを持った観客や、コールのようなものを飛ばしている観客がひしめき合っていた最前列中央が異様な盛り上がり。ペンライトも相当気になったのだが、それ以上にシュールだったのが、何故か日本国旗を振っている人がいたことだった。国旗については生放送のコメントでも多数のツッコミが入っていたが、そのコメントを見て彼(あるいは彼女)の国旗振りはより激しさを増していく――いったい何アピールなのかはともかく、この独特なコミュニケーションも、ニコニコ超会議ならではのものだろう。
そうこうしているうちに、司会の佐藤愛美が再入場し、会場のボルテージが一気に高まった。準決勝第二試合は、戸高昇一選手VS宮原弦輝選手。まずは戸高選手が入場すると、「とだか!とだか!」と戸高コールが再び巻き起こる。両手を広げて観客の声援に応える様子を見せる戸高選手。観客がこれだけいると緊張しそうなものだが、実に堂々とした立ち振る舞いで、手を叩いてアピールした。続いて宮原弦輝選手が登場。伝説のポケモン・スイクンが描かれたTシャツを着ており、こちらも気合十分な様子。2人の間で握手が交わされたあと、ポケモンが選出され、バトルがスタートした。
対戦は、これまた1ターン目から、劇的な展開となった。戸高選手のサザンドラが「りゅうせいぐん」で宮原選手のガブリアスを攻撃するも、「きあいのタスキ」という持ち物の効果で耐える。今度は宮原選手のガブリアスが「ドラゴンクロー」でサザンドラを攻撃。すると、サザンドラも「きあいのタスキ」でガブリアスの攻撃を耐えるという我慢比べのような展開に。このままどちらかのポケモンが落ちるかと思いきや、そう簡単にポケモンを落とさせず、それぞれガブリアス・サザンドラを下げ、お互いが耐久に定評のあるポケモン、クレセリアを繰り出した。
宮原選手はトリトドン・クレセリア、戸高選手はクレセリア・ローブシン・ライコウというポケモンを展開し、お互いにじわじわと消耗させ合いながら、7ターン目を迎える。すでに試合の残り時間が4分を切ったというところで、お互い一気に勝負に出た。まず宮原選手がクレセリアの「てだすけ」でサポートしたあと、トルネロスの「アクロバット」で戸高選手のクレセリアを撃破。一方の戸高選手は、「れいとうパンチ」でトルネロスを撃破。その後は速さで勝る戸高選手のサザンドラが大暴れし、一気に勝負を決めにかかった。
膠着状態が続いていたが、お互い試合を動かそうとした7ターン目が、勝負の分かれ目となった。そしていよいよ決勝戦である……続きを読む