さてお約束、処理性能とバッテリ駆動時間をベンチマークでテストしよう。とその前に伝えておかなければならない大事なことがある。「Endeavor NY10S」はタブレット形状になると、CPUの標準動作クロックが800MHzとなるのだ。
これは、ディスプレイの背後にある排気口がタブレット形状時にふさがれてしまうことによる制限。それでもタブレット形状時においてもTurbo Boostは有効なようで、タスクマネージャを目視した数値ではあるが、最大2.7GHzでの動作を確認した。
もちろん、ノートPC形状においてはCore i7-3537Uの性能をフルに利用できる。同CPUはTDP17Wの超低電圧版で2コア4スレッド、標準動作クロック2GHz、Turbo Boost時最大3.1GHzのスペックを持つ。
では以下、「Windows エクスペリエンス インデックス」と総合性能を測る定番ベンチマーク「PCMARK7」によるテスト結果を見てみよう。
「Windows エクスペリエンス インデックス」はノートPC形状とタブレット形状における差がなく、同一の結果が表示された。グラフィックスはCPU内蔵のIntel HD Graphics 4000なのでよく見かけるレベルだが、Core i7-3537Uと8GBメモリ、ストレージがSSDということで多くの項目で良好な結果が出ている。
「PCMARK7」はノートPC形状とタブレット形状におけるCPU性能の違いがわかりやすくスコアに現れている。総合値の「PCMark score」をはじめ多くの項目で約10~20%の差が見られる。その一方で、CPUにあまり依存しないストレージ性能のスコアがほぼイコールとなっている。
なお、デバイスマネージャでSSDを確認したところ、SanDisk U100 128GBが搭載されていた。「Endeavor NY10S」のスペックでは124GBとなっているが、これは4GB分の領域をシステムキャッシュとしてあらかじめ確保しているためとのことだ。
■PCMark 7 | ノートPC形状 | タブレット形状 |
---|---|---|
PCMark score | 4318 | 3615 |
Lightweight score | 2797 | 2335 |
Productivity score | 2247 | 1766 |
Entertainment score | 3073 | 2466 |
Creativity score | 7629 | 6817 |
Computation score | 13516 | 10512 |
System storage score | 4178 | 4147 |
バッテリ駆動時間のテストには「BBENCH」を利用した。設定は無線LANで60秒ごとにWebサイトにアクセスし、10秒ごとにキー入力を行うというもの。「Endeavor NY10S」の電源オプションは「バランス」に設定した。結果はノートPC形状で4時間10分、タブレット形状で5時間03分。やはり、CPUパワーを抑制したタブレット形状のほうが、長時間利用できることがわかる。
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