――多くの報道陣が集まった事について、どう思うか?
堀江氏「正直、びっくりしました。ずっと、そんなに注目されないだろうという気持ちでいたので、出てからどうしよう? と不安だった。刑期が終わって私の話なんて聞いてくれるのかな? と思ってたけど、たくさんの方に僕なんかの話を聞いてくれてありがたい。勝手な想像ですが、ある意味、良い面でも悪い面でも期待されてるのかなと思ってて、それに応えていかなきゃいけないのかなと。先走っちゃって色んな事をやるかもしれませんけど、引かないで温かく見守って頂ければ」
――最初に食べた娑婆のご飯は何ですか?今後、食べたいものは?
堀江氏「今日は起床時間前に起こされて、刑務所で味噌汁と納豆を食べました。納豆は嫌いだったんですが、週2回出るので何とか慣れました。出所してからは電話連絡やニコニコ生放送、散髪とかで時間を取られたので、マックでも良いかな~とてりたまセットを食べました。刑務所の中で薄味に慣れていたので味が濃かったけど、美味しかったです。食べたいものは、生魚や生野菜の生もの。刑務所の中は娑婆よりも季節感溢れる食事だったんですが、生ものが出なかったので、寿司を食べると思う」
――2011年に最高裁が上告棄却をした際、"検察はモンスター"と言っていましたが。
堀江氏「僕が入ってから検察の不祥事が続いてて、さもありなんと思いますが、私の事件は終わった話なので、潔く認めて反省をするという気持ちに変わってる。ただし、取調べの状況や有罪への持って行き方という点にはすごく問題を感じる。彼らは正義感がどうのこうの言ってますけど、正義ほど胡散臭いものは無い。正義っていうのは、一人ひとり違うものなので、第三者から見れば『本当に正義なの?』って思うことも多い。私の事件でも、一緒に捕まった経営幹部が何億円も横領するという、証券取引法違反に比べたら何倍も厳しい懲役を完全にスルーして、僕を何とか有罪に持っていくための事件に集中していた。それって社会全体の正義なのか? という疑問がある。
最近の"遠隔操作ウィルス事件"でも、警察が暴走したのに、それを抑えなきゃいけない検察が冤罪の人を起訴した。絶対の正義は絶対に有り得ないと強く思うし、自分たちの権力がいかに強いかを自覚してやって欲しい。検察が起訴を独占していることには問題を感じるし、捜査機関と起訴を判断する機関が同じ組織である状態は良くない。冤罪は絶対に起きるので、この人は犯人なのかな? という気持ちを少しでも持って頂いて追い詰めないで欲しい。自分は仕方ないですけど、全く身に覚えの無いことであんなに辛い思いをするのは俺はヤダなと思います」
――最後に一言あいさつをお願いします。
堀江氏「お忙しい中、多数お集まり頂きましてありがとうございます。今後とも色んな事を私もやっていくと思いますけど、この痛い経験を糧に、2度と皆さんにご迷惑をお掛けすることが無いよう気を引き締めて、新しい価値を想像出来るように頑張っていきたいと思います。どうか宜しくお願いします。ありがとうございました」