BiND 6 の新機能「BiND for WordPress」と「スマートモード」の実力は?

テンプレートを使って作成する Web 制作ソフトで有名な BiND の新バージョン、BiND for WebLiFE* 6(以下 BiND 6)が1月31日発売された。新しい BiND 6は、簡単に、より速く、ブログに書き込むようにWebを作成できてしまう「スマートモード」や世界で最も使われているCMS(コンテンツマネジメントシステム)であるWordPressのテンプレート作成機能など連携の強化、スマートフォン用のテンプレートの追加、CSSの詳細設定機能など、前バージョンより遙かにパワーアップしている。

これらの中でも筆者が注目したいのが、"WordPressのテンプレート作成機能"だ。現在、世界で⼀番人気の高いCMSといっても過言ではない。WordPressのテンプレートが今までのBiNDのリズムで作成できてしまうなら、Web制作に携わることもある筆者にとっては、時間短縮の福音となるのか見てみたい。

図1 BiND for WebLiFE* 6

世界で利用されるWordPress

WordPressは、テキストや画像を配置するためのブログ、Web コンテンツの作成から公開までを手軽に行えるCMSとして広く利用されているオープンソースソフトで、2003年のスタートから現在に至るまで利用者が拡大している。執筆時時点でのダウンロード数は 416,240,296 にも上る。豊富なプラグインも魅力でこれまた、執筆時には23,688というものになる。オフィシャルサイトであるWordPress.orgには、プラグインを探す専用のWebページが設置してあり、面白そうなプラグインが山のように出てくる。自分好みのプラグインを探すのも楽しみの一つだ。

WordPress.org

WordPress 用のテンプレートを見てみよう

WordPress を代表としたCMSのカスタマイズの経験がある人ならわかるだろうが、PHPやCSSのカスタマイズがとても難しい。基本は簡単に思えるCSSも細かい設定が随所に並ぶことで、どこで何をやっていたかがわからなくなる状況に陥ってしまう。「BiND for WordPress」では、これを手軽に行えてしまうのが何よりもメリット。

それでは、さっそく、BiND 6を起動してみよう。BiNDではWordPress用のテンプレート(プロ版にのみ収録)を使って作ることで、そうした知識がなくてもオリジナルのテーマを作成できるのだ。

サイトシアター上で「新規サイトを作る」をクリックして複数あるサイトカテゴリーから「WordPress」を選択しよう。次は、WordPress のダイアログが表示される。今回は表示されている手順のテンプレートのデザインまでを眺めてみよう。

WordPressテンプレート

WordPress のテンプレートは、デフォルトでは四つが利用できる。テンプレートの内容は、小規模なポートフィリオに最適な「Light & Dark / S」とプライベートな個人日記などに最適な「Voyager / S」などいずれもシンプルながらスタイリッシュなもの。

テキストや写真コンテンツが栄えるものだ。別売の追加テンプレート集「BiND Site Box」(Vol.1~Vol.4:価格各 5,800 円)を購⼊すると、PCサイト、スマートフォンサイト、WordPress 用のテンプレートにカラーバリエーションが加わったテンプレートを追加することも可能だ。

同社のストアでは追加のテンプレート「BiND Site Box」を購入できる。実際のサンプルは公式サイトで見ることができる。過去にも紹介してきたように同社の美しいWebデザインがテンプレートにそのまま反映されている。

WordPress用のテンプレート「Light & Dark / S」。それぞれ四つの色違いバージョンが表示される。サムネイルにカーソルを合わせるとテンプレートを構成する四つ要素、ギャラリー、プロフィール、コンタクトの内容をサムネイルで確認できる

「プレビュー」をクリックすると、実際にブラウザでテンプレートの内容をそのまま確認できる。「Light & Dark / S」テンプレートは小規模なポートフィリオに最適なWordPressテンプレート。ギャラリー、プロフィール、コンタクトなどトップページから連なる各サイトももちろん確認できる。「Light & Dark / S」では、トップページ画面にスライドショーが設置されている。栄える写真を中心にコンテンツを構えることが可能だ。アーカイブでは、下の図のように写真を使った大胆な構図を展開できるし、コンタクトマップではGoogleマップを利用した位置情報も掲載できるものだ。

トップページのメイン画像は、スライドショー。写真の映えで全体の雰囲気もごらんのように映える

アーカイブをクリックすると、エントリーの一覧が表示される。美しい写真が広く並んでいるがこんなアーカイブだと早く更新したいという気持ちに

プロフィールのページ。個人のプロフィールや会社情報に相当する部分だ

コンタクトのページでは、メイン部分にGoogleマップを表示させることも可能だ

もう⼀つのテンプレート「VOYAGER」も⾒てみよう。VOYAGER(ボイジャー)は旅行者という意味。米国の無人探査機の名前で耳覚えのある方も多いのではないだろうか? 日記や旅行記などに最適なテンプレートだ。自身が探査機になって、近場の公園から世界遺産までをレポートできる!という意味ではないかと思う。縦長に展開されるブログなどでもよく見られるおなじみの形だが、自慢の一眼カメラと共に文字を綴ることが楽しめるだろう。

トップページ。サンプルには超有名なスポットが並んでいる

コンテンツページでは個別に表示。写真はスペインのサクラダ・ファミリア。歴史を感じるつくりと写真に入り込んだ近代的なクレーンの対比に情緒を覚える

プロフィールページ。シンプルにテキストで自分をアピールできる

コンテンツ一覧のページ。写真を並べるアイキャッチにリードを流し込むおなじみの形だ