しかも、Kindle Fire HD発売当初は、アプリストアのラインナップがお世辞にも充実しているとは言えなかった。新規にオープンしたアプリストアであることを思えばそれも致し方ないところだが、嬉しいことにあれから3カ月を経てアプリストアは急速に充実してきている。
一部まだ不安の残るカテゴリもあるが、ゲームやビジネス向けのアプリについては定番ものがひと通りはそろったといっていいだろう。普段使いにおいてはさほど問題はない。
しかし、ここで先ほどとは逆の問題が発生する。
Kindle Fire HDではアプリもコンテンツもすべて一緒くたに扱っており、しかもホーム画面には使った順、つまり履歴でコンテンツが並ぶため、他のOSのようにアプリの並びをカスタマイズできないのだ。
アプリアイコンが並んだ画面を開くにはメニューバーから「アプリ」を選択する必要があり、つまり他のOSよりも一手間増えてしまうことになる。これは"コンテンツ重視"であることのデメリットの部分だ。よく使うアプリが少数で確定しているなら問題ないが、多種多様なアプリを使いこなしたいならKindle Fire HDよりもiOSやAndroidの方が圧倒的に向いている。
とにかく音質がいい!
ファーストインプレッションレビューからずっと言い続けていることだが、Kindle Fire HDはとにかく音質が優れている。背面に搭載されたスピーカーの性能は他のタブレットと一線を画しており、ドルビーが独自設計したオーディオのサウンドを十二分に堪能することができる。
あまり話題になっていないのが不思議なくらいだが、タブレットで本格的に音楽を聴くという使い方自体があまり浸透していないのかもしれない。まぁたしかに本格的なオーディオ機器には到底かなわないし、CDが入るわけでもないし、どうせmp3なら音質は無視して手軽にポータブルプレーヤーで聴ければいいということかもしれないが、しかしKindle Fire HDほどのコンパクトさでこれだけのサウンドが聴けるというのは、個人的には嬉しい誤算だった。直近で聴いていたアルバムもホーム画面から1タップで開けるしね。
持ち運び
とはいえ、そんなKindle Fire HDにも弱点がある。