タブを閉じたら、Cookieを削除する「Self-Destructing Cookies」アドオン
Cookieは、ログオン情報を保存したり、閲覧内容に応じて適切な広告を表示するなどの機能がある。一方で、ユーザーの行動を追跡することによる問題も指摘されている。中でもTracing Cookieと呼ばれるものは、セキュリティ対策ソフトによっては、削除対象になることもある。便利な使い方もあるが、勝手に追跡されるのはちょっと気になる、そんな方も多いと思う。Firefoxの標準機能でも、個別にCookieを削除する機能を持っている。Firefoxメニューから[オプション]を選び、[プライバシー]タブで[Cookieを個別に削除]で行える(図15)。
Webサイトによっては、Cookieを保存しておきたいところもある。それを1つ1つやっていてのでは手間がかかる。そこで、以前紹介したCookieCullerアドオンでは、ホワイトリストで保護したいCookieを管理する。それ以外のCookieは、再起動時に自動的に削除されるというものであった。今回紹介するSelf-Destructing Cookiesアドオンは、似たような機能を持つが、タブを閉じると数秒後にCookieが削除されるというものである。早速、インストールから始めよう。アドオンマネージャで、「Self-Destructing Cookies」と検索する(図16)。
[インストール]をクリックする。Firefoxを再起動することなく、Self-Destructing Cookiesアドオンが有効となる。まず、デフォルトの状態で、いくつかのWebサイトを閲覧してみよう。タブを閉じたり、一定時間過ぎるとデスクトップの右下に、削除したCookieが表示される(図17)。
このままでは、すべてのCookieが削除対象となる。そこで、保存したいCookieを設定する。アドオンマネージャから、Self-Destructing Cookiesアドオンの[設定]をクリックする。図18のような設定画面となる。
ここで、下の方にある[Edit Whitelist]をクリックする。[サイトのアドレス]に保存したいWebサイトを入力していく。
[許可]をクリックすると、下のリストに追加される。これらのリストは、あとで削除も可能である。こうして、Cookieを保存したいサイトをホワイトリスト化していけばよい。図18のSelf-Destructing Cookiesアドオンの設定画面に戻ろう。Self-Destructing Cookiesアドオンでは、設定項目はさほど多くはない。まず、[Grace Period]では、タブを閉じてから、Cookieを削除するまでの秒数を指定する。デフォルトでは、10秒となっている。次に[Nortification]では、図17の削除通知を行うか行わないかの設定である。一番下の[Statistics]では、Firefoxが起動してからの削除などの状況を表示する(図20)。
残りの項目であるが、デフォルトから変更する必要はあまりないだろう。[Strict Cookie Access Policy]では、IETFのHTTP状態管理ドラフトに適合したCookieのみにアクセスするようポリシーを強化。[Allow 3rd Party Tracing]は、iframeタグで経由のサードパーティのCookieを許可する。
Self-Destructing Cookiesアドオンを使っていると、ほぼリアルタイムで、Cookieの削除が報告される。そして気づかされるのは、いかにCookieが多く使われているかである。確かに、Cookieは便利なこともある。しかし、ものによっては監視されているともいえる。Self-Destructing Cookiesアドオンをうまく活用して、対処したいものである。