最近聞いて驚いた話なのだが、今はPCを所有していないという人がけっこういるそうなのだ。むろん職場ではデスクトップ型やノート型のPCを使うが、自宅には置いていないというのである。
しかし、自宅でスマートフォンの小さい画面をいじるのはストレスになる。そこで彼らが従来の大きなPCの代わりに使うのが、タブレット端末なのである。
この話を聞いて、一瞬「それで大丈夫なの?」と思ってしまった筆者だが、しかし考えてみればスマホにしてもタブレットにしてもウェブ閲覧程度に使うなら性能は十分。それよりも場所を取らなかったり、軽くて持ち運びやすいといったメリットの方がはるかに大きいわけだ。
ソフトウェアキーボードはちょっと苦痛だけど、それだって仕事で大量のテキストを打ち込む必要がないのなら必要ないだろう。うーん、何だかすごく合理的なライフスタイルに思えてきたぞ。こうしてみると、今後は「職場でPC、自宅でタブレット、外出先でスマホ」という生活が旧来のPCユーザーにも広がってくるのかもしれない。
さて、長々と前置きを書いたのには理由がある。ASUSから発売中の「PadFone 2」が、まさにそんなライフスタイルにぴったりの端末だと感じたのだ。
まずはPadFone 2の説明が必要だろう。この製品はスマートフォンとタブレットの両方がセットになったもの。……いや、正確にいうと、スマートフォンと"タブレット風のディスプレイ"だ。
というのは、このPadFone 2のタブレット(以下、Station)はそれ単独では動作せず、裏側にスマートフォンを"合体"させることでタブレットとして機能するからだ。要するにスマートフォンの画面を大きく見せるためのディスプレイなのである。
この製品のニュースを見たとき、正直言って「何かわけのわからないものが出たな……」と思った。
しかし、この製品が冒頭に挙げたようなライフスタイルのユーザーをターゲットにしたものだと思えば、一見珍妙に思えるコンセプトにも納得がいくのだ。
さっそく外観から見ていこう。