Windows 8の有用性を左右する、と述べても過言ではないWindowsストアアプリの存在。世界中の開発者が新しいマーケットとして着目すると同時に、エンドユーザーとしては、Windows 8を便利にするWindowsストアアプリはどれか、と注目していることだろう。そこで国内外を問わず、利便性の高いWindowsストアアプリをピックアップし、紹介していく。今回はオンラインストレージサービスのクライアントとなる「SkyDrive」「Dropbox」、そして「SugerSync」だ。




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MS純正のクライアント「SkyDrive」

現在では標準的な機能として認知されるようになったオンラインストレージサービス。一昔前は大量のデータを相手に送る際には、電子メールに添付するとメールサーバーに悪影響を及ぼしてしまうため、FTPやWebサーバーを併用することも珍しくなかった。だが、オンラインストレージの登場により、ファイルを事前にアップロードしておき、相手には共有したリンクアドレスを送信するだけで済んでしまう。

Microsoftは2007年頃から「Windows Live Folders」の名称でサービスを開始し、機能拡張や容量増加、サービス提供国の拡大を繰り返しながら現在の「Microsoft SkyDrive」に至っている。Windows 8には同サービスの標準クライアントとなるWindowsストアアプリを添付しているが、自動同期機能などを備えるSkyDriveアプリはWebサイトからダウンロードしなければならない。一見するとWindows OSに組み込んだ方がユーザビリティも高まると思うかもしれないが、Windows OSとSkyDrive.comは開発チームが異なると同時に、後者がWindows Live開発チームの流れをくんでいることに起因しているのだろう。

さて、Windows 8の標準Windowsストアアプリである「SkyDrive」は、純粋なSkyDrive.comのクライアントとして動作する。アップロード済みファイルの閲覧やダウンロード、ローカルアプリケーションでの編集などもサポート。フォルダーの作成やアップロード機能なども備えている(図01)。

図01 Windowsストアアプリの「SkyDrive」。Windows 8やWindows RTは標準でバンドルされている

Webアプリケーションとして動作し、最近ではドラッグ&ドロップなどの機能を備えたSkyDrive.comと比べると正直見劣りしてしまうが、モダンUIという共通した検索機能や共有機能をそのまま使用できるのは、小さいながらもメリットの一つに数えていいだろう(図02~03)。

図02 検索チャームからSkyDrive.com上のファイルも検索できる

図03 共有チャームでは、他のWindowsストアアプリを用いた共有も可能だ

Windowsストアアプリ版SkyDriveのバージョンは16.4.4388.928と少々古い(SkyDriveアプリであるSkyDrive for Windowsは17.0.2003.1112)。Windows 8リリース以降もバージョンアップは一回あったように記憶しているが、SkyDrive.comがドラスティックな機能拡張を行わないかぎり、Windowsストアアプリ側の更新も期待できないだろう。だが、前述したSkyDrive.comのようにドラッグ&ドロップによるファイルの移動や、フォルダー単位のアップロードはサポートしてほしいものである。