ボタン類が背面右側に集中する小型機と異なり、GH3ではドライブモードダイヤルや再生ボタン、LVF(ライブビューファインダー)ボタンが左側に配置されている。このことからも、両手で操作してほしいという主張が伝わってくる。GH3は機構的にはミラーレス機だが、その撮影スタイルは従来の一眼レフに限りなく近いといえるだろう。

液晶モニターは3型、約61万ドットOLED(有機ELディスプレイ)を採用したフリーアングルタイプ。タッチパネルは静電容量方式だ

内蔵フラッシュをポップアップさせた状態。ガイドナンバーはISO100時で12相当、ISO200時は17相当

ホワイトバランス、ISO、露出補正のショートカットボタンは集中してシャッターボタン付近に置かれており、使いやすい

ホットシューの横にステレオマイク

ここで重要な役割を担うのがファインダーだ。GH3は約174万ドットの有機ELライブビューファインダー(電子ビューファインダー)を搭載している。正直、光学ファインダーを見慣れた目では応答速度に満足とは行かず、また覗いていて多少の酔いを覚える。視野の中でピントの芯がクッキリ見える範囲が狭く、四隅の周辺がにじんで見えるのだ。接眼レンズの精度の問題かもしれない。本機の購入を検討している方は、できる限り店頭のデモ機で覗いてみることをおすすめしたい。

また、ファインダー視野率は100%ながら、倍率が0.67倍(35mm判比)と小さいのも、やや残念。これはマイクロフォーサーズ機の宿命でもあるが……。ただし、室内などの暗所でも被写体を見分けやすく、またホワイトバランスや露出補正を適用した状態、つまり記録される画像に近い状態で見えるのはやはり便利。

さらに、ファインダーに眼を近づけるとモニター表示をファインダー表示に自動的に切り換えてくれるアイセンサー、そして、ファインダーを覗くと自動的にピントを合わせてくれる「アイセンサーAF」も搭載されている。カメラを構えた瞬間に撮影状態に入れるので、一瞬のシャッターチャンスを重視するユーザーは特に重宝するだろう。

グリップサイドにはカードベイ。対応する記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-Iカード対応)

底部にはバッテリーベイと縦位置グリップ(バッテリーグリップ「DMW-BGGH3」)の接続インタフェースがある

ステレオヘッドホンジャック、USB 2.0 High SPEED、miniHDMI TypeC端子を装備

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