初心者にも扱いやすい操作性と小型軽量ボディで人気の「LUMIX(ルミックス)」。そのハイエンドモデル「GH」シリーズに最新モデル「DMC-GH3」が登場した。予想に反して大型化したボディ、デジタル一眼でも搭載機が増えつつあるWi-Fi(無線LAN)機能など、サプライズ満載のモデルだ。今回は、その実写レビューをお届けする。

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デカッ! GH3を手にしたあなたは、そう言葉を漏らすに違いない。といっても、W132.9×D82×H93.4mmのボディサイズは、他社エントリークラス一眼レフ機のそれとほぼ同じくらいの大きさで、決して滅茶苦茶に大きいわけではない。だが、マイクロフォーサーズ規格のミラーレス機として考えると、やはり明らかに標準クラスよりひと回り以上大きい。

正面から。ボディサイズだけでなく、フォルムも本格派だ

ところが、実際にレンズを装着して使い始めてみると、その大きさに思わず納得するのである。まずは、ホールドのしやすさだ。一見、ボディは小さな方がホールドしやすいようにも思えるが、実はそうでもない。GH3は本格的な大型グリップを装備しており、そのおかげでカメラをしっかりと握ることができる。大きなクビレによる指がかりの良さや、背面の三次曲面への親指の置きやすさは、紛れもなくこのボディサイズならではだ。

中指が当たる部分が深くクビレたグリップに注目

「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH./POWER O.I.S.(H-HS12035)」のサイドには、光学式手ぶれ補正のスイッチがある

ちなみに、グリップ部分の材質はラバーではなく、プラ整形。高級感や満足度という面では今ひとつだが、濡れや剥がれへの配慮が不要なぶん実用的ともいえる。これは、ボディを防塵防滴とし、過酷な撮影環境も想定したゆえの仕様だろう。プラ整形ながら、表面には手のひらに馴染む皮革調のシボ加工が施されている。

上面から見ると、グリップの深さと大きさがよく分かる

大きめのボディサイズゆえ、三脚穴とバッテリーボックスが離れて配置されている。このおかげで、三脚のアダプターを付けたままバッテリー交換が可能

ホールドのしやすさは、レンズ装着時のバランスも向上させる。GH3のレンズキット「DMC-GH3A」に同梱される標準ズーム「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH./POWER O.I.S.(H-HS12035)」の重量は約305g。35mm判換算で28-70mmに相当し、開放値も全域f2.8かつ防塵防滴という豪華なレンズだが、小型軽量のボディに装着すると重心がレンズ側に偏ってしまう。

ましてや、焦点距離の長い望遠系のズームや大口径レンズを買い足してより幅広く写真撮影を楽しむなら、それらをしっかりと支えることができるボディが必要なのだ。その点、GH3は軽量かつ耐久性のあるマグネシウム合金フレームを採用しており、ホールド性だけでなく強度面でも安心感がある。

LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH./POWER O.I.S.は金属鏡胴の高級感と、スペックからは想像できないコンパクトなサイズが嬉しい

計5つのカスタマイズ可能なファンクションボタンを装備。深いメニューを手繰らずにショートカット操作ができるのは非常に便利

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