続いて、印刷速度や印刷品質を簡単に見ていく。Officejet 150は主にビジネスユースを想定しているということで、A4普通紙へのドキュメント印刷が中心となるだろう。
印刷速度はストップウォッチの手動計測で、Officejet 150はACアダプタで駆動、インクは標準の4色だ。コピーやダイレクト印刷は、本体の液晶パネルで印刷を実行してから排紙までの時間、PC印刷は紙送り開始から排紙までの時間を計測している。結果は以下、グラフで示した。
まずコピー速度は、正直ちょっと遅い。印刷が遅いというより、原稿のスキャンが遅い印象だ。コピー頻度が高いと辛いかもしれないが、例えば出先の商談で数枚をコピーするようなシーンなら、それほど気にならないと思う。雑談しながらコピーしていれば、気持ち的にはあっという間に終わるものだ。また、Officejet 150自体がかなり目を引くはずなので、話のネタにもなるだろう。
コピー品質については、顔料ブラックを使うだけあって「黒」の文字や罫線をシャープに出力してくれる。染料シアン/マゼンタ/イエローで印刷する部分も、インクの滲みはほとんど目立たない。また、コピー品質の設定として「標準」と「高画質」が選べるが、通常は「標準」で十分だ。
一方で、PCからのPDFドキュメント印刷は速い。印刷品質が「はやい(最速)」設定なら10秒ちょっと、「標準」で約33秒、「高画質」で約1分45秒だ。印刷物の用途にもよるが、品質的には「はやい(最速)」で出力しても問題ないと感じた。コピーと同じく、通常は「標準」設定がよいだろう。「高画質」では印刷解像度が高くなり、文字のエッジやカラーのグラフィック/写真がなめらかになる。
続いて純正フォト用紙への写真印刷だが、Officejet 150のダイレクト印刷(SDメモリーカード)は品質固定だ。PCのドライバ設定では「高画質」や「最大dpi」といった設定が選べる。近年の据え置き型プリンタ/複合機と比べると印刷は遅いが、Officejet 150の場合、そもそもフォト用紙へ写真印刷する機会は少ないだろう。
印刷品質は問題なく、標準4色でも鮮明な写真印刷だ。コントラストと色の濃度が高めなので、かなり見栄えする。参考までにフォトインクカートリッジを使った6色印刷も試してみたところ、標準4色と比較してコントラストが控えめになり、中間色の階調性が高くなるようだ。実用上はニーズによりけりだが、標準4色でも満足できるだろう。
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