QRコードを使ったAtermWR8165Nとの無線LAN接続

AtermWR8165N本体にQRコードが貼り付けられている

AtermWR8165Nは、QRコードによる無線LANの接続機能を提供している。本体に大きなQRコードが貼り付けられており、これをスマートフォンやタブレットのカメラ機能で読み取ることで、AtermWR8165Nとの無線LAN(Wi-Fi)接続が確立される仕組みだ。

QRコードの読み取りは専用アプリで行い、iOS用とAndroid用の「らくらくQRスタート」アプリが用意されている。iOS用はApp Storeから、Android用はGoogle Playからダウンロードし、どちらも無料だ。ここではiPad 2を使ったiOS環境を紹介している。Android環境もほぼ同じだが、iOSの場合よりステップ数が少ない。

「らくらくQRスタート」アプリを起動し、AtermWR8165NのQRコードを読み取る

「設定適用」をタップ。明るい場所だと読み取りやすいようだ

「OK」をタップして「らくらくQRスタート」アプリの操作は完了

iOSにプロファイルが転送されたら「インストール」をタップ

ここでも「インストール」をタップ

あとは、AtermWR8165Nと自動的に無線LAN(Wi-Fi)接続されるようになる

ちなみに、QRコードを使った無線LAN設定は、NECアクセステクニカの他モデルや他社の無線LANルータでも多く導入されているが、AtermWR8165NのようにQRコードを本体に貼り付けている製品は見たことがない。たいていは別紙として付属する。本体とQRコードが一体ということは、悪く考えると、他人でも比較的たやすくQRコードを読み取れるということ。アナタのAtermWR8165Nとインターネット回線にタダ乗りされるだけでなく、自分や家庭のネットワークにもアクセスできてしまう(AtermWR8165Nの設定で防ぐことは可能)。

この点はNECアクセステクニカの内部でも賛否が分かれたそうだが、QRコードを別紙にしておくと紛失や「しまい忘れ」で困る可能性を考え、AtermWR8165Nでは利便性を選択したという。リスクを避けるなら、AtermWR8165NのQRコード部分に、市販の「はがせるシール」やマスキングテープを貼っておくとよい。

インターネット接続設定とWeb設定画面

AtermWR8165N側のインターネット接続設定は、基本的に自動だ。回線を自動判別し、適切な設定を自動で行ってくれる。ただし、一般的なプロバイダのようにPPPoE接続である場合は、ユーザー名とパスワードを手動で入力する必要がある。PPPoE接続を使わない回線、例えばマンション設備でバーチャルLANを使ったインターネット回線などの場合は、AtermWR8165NのWANポートにケーブルを接続して電源を入れるだけで、インターネットにつながる。

AtermWR8165NのWeb設定画面「かんたんモード」

Web設定画面は、かんたんモードと詳細モードに分かれている。かんたんモードは本当に簡単で、インターネット接続の最低限の設定を行う「動作モード」と、現在の状態を確認するだけだ。詳細モードでは、無線LAN設定、MACアドレスフィルタリング、LAN側のDHCP設定、パケットフィルタ、ポートマッピング、ファームウェア更新といった項目が用意されている。

こちらは「詳細モード」の「無線LAN設定」。2つの独立したSSIDを運用できる

無線LAN設定を簡単に述べておくと、2つのSSIDを設定でき、各SSID間の通信を遮断することが可能だ。SSID 1はPC接続用で暗号化はWPA/WPA2-PSK、SSID 2はゲーム機や家電用で暗号化はWEPといった運用が行える。この場合、PCの共有フォルダや共有プリンタなどにアクセスできるのはSSIDに接続したPCのみで、SSID 2に接続した機器はインターネット接続のみといった使い方ができるわけだ。

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