二つの機能でフルバックアップを実行
まずは「HD革命/BackUp Ver.12 Windows8対応」の起動から。同社製品ではおなじみのArkランチャーがWindows 8のスタート画面にピン留めされるので、こちらから同アプリケーションを起動する。デスクトップに切り替わると見慣れたランチャーが現れるので、「バックアップ」から「ワンステップバックアップ」をクリック。これでバックアップを実行するプログラムが起動する(図03~04)。
同機能は文字どおり数ステップの操作でホストドライブ(Windows 8をインストールしたドライブ)のバックアップを作成するというものだ。ユーザーが行う操作はバックアップ元とバックアップデータを保存先の確認のみ。後は確認をうながすダイアログのボタンをクリックすれば、バックアップを実行できる。
なお、図04で「スケジュールの設定をする」にチェックを入れれば定期的にバックアップを自動実行するタスクを作成することも可能だが、ここでは割愛する。バックアップの所要時間はドライブの容量やコンピューターのスペックによって異なるので、進捗状況を示すプログレスバーや残り時間の推測表示などを確認しながら待ってほしい(図05~09)。
もう一つのフルバックアップ機能である「ドライブのバックアップ」は、複数のドライブやパーティションをバックアップ対象に加えるメインのバックアップ機能である。フルバックアップ作成後は変更済みファイルなどを対象にする差分バックアップや、バックアップデータの保存先としてDVDドライブやリムーバブルドライブを選択することも可能だ。また、バックアップに関する設定も行える(図10)。
バックアップ操作はウィザード形式で行い、バックアップの種類やバックアップ対象となるドライブやパーティションの選択、バックアップデータの保存先を順次設定していく。マニュアルには「コンピューターの仕組みを理解した中上級者向け」の機能という説明があるものの、何度かバックアップを繰り返せばロジックや動作内容は理解できるはずだ。
なお、DVDドライブやリムーバブルドライブにバックアップデータを保存する際は、メディアに応じたファイルサイズに分割される。HDD上に保存する際も4ギガバイトに分割されるが異常ではない。もともと4ギガバイトという数値はFAT32におけるファイルサイズの上限だ。もちろんWindows 8のファイルシステムはNTFSのため最大サイズは2テラバイトとなるものの、バックアップデータの汎用性を踏まえて前述のファイルサイズを上限にしているのだろう(図11~21)。
また、バックアップ操作を行う前にネットワークドライブを作成しておけば、図15の画面に「ネットワークドライブ」がバックアップデータ保存先として現れる。ローカルディスクの空き容量が少ない場合は、他のコンピューターで共有フォルダーを用意するか、NAS(Network Attached Storage)を導入している場合は、そちらを保存先として選択すれば、こちらのバックアップ方法も有用だ。ただし、Windows 8が起動した状態では、ネットワークドライブから復元できないため、製品DVD-ROMからコンピューターを起動し、復元操作を実行しなければならない。