電池消費を抑制する
スマートフォンを利用する上で電池の持ちは大きな課題となるが、auでは電池消費を改善する「eCSFB」と呼ばれる技術が用いられている。これはすでにiPhone 5でも導入した技術だ。
現状は端末側がLTEと3Gの両方をチェックしているが、eCSFBの考え方はOptimized Handoverに似ていて、ネットワーク側で音声着信に対して3Gへの切り替えを指示することで、無駄な3Gへの接続が行われなくなり、電池消費が改善するというものだ。またiPhone 5と同様、全機種でテザリングに対応。LTE接続中だけでなく、3G接続中もauスマートフォン経由でほかの端末をインターネット接続できる。
さらに、新端末ではすべて5GHz帯の無線LANに対応し、さらに「HT40」もサポートする。これは、従来の倍の帯域を使って通信を高速化する技術で、これに対応する無線LANルーターと新端末を併用することで、通信速度が高速化する。同社が配布している無線LANルーターの「HOME SPOT CUBE」は5GHz帯・HT40に両対応し、この場合、下り最大150Mbpsの通信速度を実現するという。
auスマートバリューと割引された料金プラン
自宅のブロードバンド回線は、au 4G LTEユーザーも「auスマートバリュー」を使うことで、対応ISPユーザーであれば毎月1,480円の割引が受けられる。auスマートバリューは、同社のauひかりなどに加え、全国のCATV事業者のサービスにも対応しており、すでに全国のCATV世帯の85%が利用でき、「すべてのスマートフォンが安くなる」(同)。
料金プランの割引も実施。通常は月額基本使用料980円、テザリング月額利用料525円が必要だが、新規・機種変更の場合は基本使用料を1年間は月額490円に、テザリング利用料を2年間0円に割り引く。MNPの場合は、月額基本使用料を2年間無料に、テザリング利用料も同じく2年間無料にする。
一連の説明をしたうえで、田中社長は、「けっこう頑張ったのではないかなと思う。75Mbpsの速度で全国垂直立ち上げをして、皆様を新たな世界にお連れできるのではないか」とアピールする。
なお、これでKDDIは800MHz帯・1.5GHz帯・2.1GHz帯の3バンドでLTEを展開するが、iPhone 5は2.1GHz帯のみ、今冬の新モデルは800MHz帯・1.5GHz帯の2バンドしかサポートしない。これはAndroid端末の開発の問題で、次期モデル以降はAndroid端末も2.1GHz帯に対応する予定。基本的に同社では800MHz帯でのLTEをメインとして、トラフィックをコントロールするために1.5GHz帯を使い、さらに2.1GHz帯を重ねていく形でエリア展開をしていくという。最終的には、2.1GHz帯よりも800MHz帯のほうがエリアが広くなるそうだ。
(記事提供: AndroWire編集部)