「ALIENWARE X51」は、同シリーズ初のコンパクトデスクトップとしてこの1月に登場した製品。その後、5月に第3世代Intel Coreプロセッサを搭載し、このほどGeForce GTX 660が選択可能になったもの。最初に登場した春の時点で「X51」のレビューは掲載させていただいているため、気になるのはGeForce GTX 660(および第3世代Intel Coreプロセッサ)を搭載してその性能がどれほど向上したか――ということだろう。
このGeForce GTX 660について簡単に復習しておくと、これはこの9月に発表されたばかりのKepler世代GPUの最新モデル。ただし性能的には、先行してリリースされたGeForce GTX 660 Tiに一歩譲るものとなる。このあたりのパフォーマンスについては、GeForce GTX 660のベンチマーク記事をご参照いただきたい。
グラフィックスカードのインタフェースはDVI×2、HDMI×1、DisplayPort×1 |
コンパクトなボディにフルサイズのグラフィックスカードを取り付けるため、マザーボードと平行に装着する方法をとっている |
今回試用したプラチナモデルでは、Intel Core i7-3770とNVIDIA GeForce GTX 660という組み合わせを搭載していた。8GBのメモリと1TBのHDD、DVDスーパーマルチドライブというのは標準構成のままで、もちろんBTOにより16GBメモリや、256GBのSSD、BDドライブの選択も可能となっている。省スペースモデルではプロセッサに低電圧版を採用するなど、実質ノートPCと同じ構成になっているものも少なくないなか、きっちりとゲーミングマシンと呼ぶにふさわしいハイエンドモデルに仕上げている。
実際に使ってみた感覚としては、普通にWindowsを利用している中でひっかかりなどを感じることはまずない。ゲーミングベンチの動作も非常になめらかだ。
ベンチマークの成績は以下の表のとおり、全体的に非常に好成績だ。成績だけを見れば、大型のタワーPCにもひけをとらない内容で、最新のゲームもストレスなくプレイできるだろう。なお参考として3月の時点でレビューしたIntel Core i5-2320/GeForce GTX 555搭載モデルのベンチマーク結果も併載している。CPUのアップデートと最新グラフィックスの搭載により、大きく性能が向上していることが見て取れる。
Windowsエクスペリエンスインデックス | ||
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Core i7-3770/GeForce GTX 660 | Core i5-2320/GeForce GTX 555 | |
プロセッサ | 7.7 | 7.4 |
メモリ | 7.8 | 7.4 |
グラフィックス | 7.9 | 7.5 |
ゲーム用グラフィックス | 7.9 | 7.5 |
プライマリハードディスク | 5.9 | 5.9 |
各種ベンチマーク | ||
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Core i7-3770/GeForce GTX 660 | Core i5-2320/GeForce GTX 555 | |
PCMark 7 | 3310 | 2903 |
3DMark 11 | P6385 | P3319 |
LOST PLANET 2 (テストタイプA) |
RANK A (73.6fps) | RANK B |
FINAL FANTASY XIV オフィシャルベンチマーク |
5218 | 3324 |
注意点を挙げるとすれば、小さなボディに高性能を詰め込んでいるため、動作中はファンの音がはっきりと聞こえること。デスクの手前側に配置した場合など、耳の近くにサイドパネルが来るような設置方法だと音が気になるかもしれない。
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