メールサービス「spモードメール」も刷新。名称を「ドコモメール」に変更してアプリを刷新し、アプリの操作性やUIを向上させた。メールサーバーも一新しており、従来のspモードメールはアプリにダウンロードする形から、サーバー上にメールを保存して対応端末からアクセスして閲覧する方式に変更した。
動作としては従来のspモードメールがPOP3、新しいドコモメールがIMAP4だが、「独自プロトコルを使っている」(説明員)とのこと。IMAP4と同様に、メールの未読管理、フォルダ構成などの情報は、サーバー側から受信するため、すべての端末で同じメールを同じ環境で確認できる。新着メールの通知は、従来通りSMSを使い、リアルタイム受信が可能だ。
spモード契約をした端末であれば、別のスマートフォンやタブレットでも同じメールにアクセスできるほか、2013年からはdocomo IDと紐付けることで、パソコンやWebブラウザ搭載端末からもアクセスできるようにする。メールソフトなどからのアクセスに関しては検討しているという。
生活にベストフィットとするXiスマートフォン
質疑応答でソフトバンクによるイー・アクセス買収について問われた加藤社長は、「急な話だったという印象。ソフトバンクが活用できる周波数は割と潤沢になったので、競争上は強力になった」とコメント。加入者数あたりの周波数帯域は、ドコモがもっとも厳しくなることから、「新しい周波数があれば、その点を強調したい」として、新規割り当て時には申請を行うとした。
KDDIとソフトバンクからiPhone 5が発売されたことで、ドコモからのMNP流出が増加したことに関しては、「一定の影響が出た」との認識で、8月まではMNP流出が改善してきたものの、iPhone 5で急激に増加したようだ。ただ、「想定内」という認識で、サービス強化、端末ラインナップの充実などで対抗する考え。iPhone 5については「魅力的な端末だが、サービスとネットワークを一体でやっていきたい我々とアップルの生き方は少し違っていて、どこまで共存共栄できるか、協議できるのかを模索している」そうだ。
また、iPhone 5はnano SIMを採用しており、従来のSIMカードはそのままでは利用できない。SIMロックフリーiPhone 5向けにnano SIMを提供するかどうかについては、「基本的にはできるだけ提供していきたい」という考えだ。
10月下旬に発表され、国内でも登場が期待されていたWindows Phone 8端末に関しては今回発表がなく、一部報道でも延期されたとのニュースが流れていた。加藤社長は、「基本的にはマイクロソフトと端末ベンダーの間の話」と断りを入れつつ、「いろいろな情報で(発売が)遅れると聞いている。(タブレット向けの)Windows 8とWindows Phone 8は、操作性やOSとして魅力があると思うので検討していきたいし、できるだけ早く採用できるならしたい」とした。特に法人向けに需要があると見ており、加藤社長はWindows Phone 8/Windows 8の導入には積極的なようだ。
加藤社長は、「LTEの先駆者として2年間ノウハウを蓄積してきた。これを生かして、お客様の生活にあった端末やサービスを提供する」と強調。「生活にベストフィット、最速Xiスマートフォン」を合い言葉に、攻勢をかけていきたい考えを示している。
(記事提供: AndroWire編集部)