ルンバで検証 : 掃除精度

掃除の精度に関しては、機械的に行うので曖昧に適当な流れで行う人の手よりも正確と言っていいかもしれない。特に人間がやると手を抜きがちな家具の下の掃除はルンバの方が断然有利。センサーでゴミや汚れが多い場所を感知して、キレイになったかどうかを機械的・客観的に判断する。汚れの残っている場所は念入りに掃除をしてくれるので、感覚的に判断する手動の場合よりもより高い精度で判断できる。高感度な光センサーにより、髪の毛や綿ボコリといった目視では確認しずらい細かなゴミもルンバなら見逃しが少ない。

メインブラシとフレキシブルブラシの2種類のブラシを装備。フローリングにはフレキシブルブラシ、カーペットにはメインブラシをおもに使用してゴミを掻き集める

ダストケースで捕集したゴミ。こまめに掃除機をかけているほうだが、細かな綿状のホコリがたくさん獲れていて、微細なゴミでも逃さずキャッチしていることを実感

その他、実際に使用して優秀さを感じる点は、段差の回避。機械的な動きをする自動掃除機の場合、フラットな面でなければ動作させるのが難しいと思っている人が多いと思う。だが、じゅうたんや畳の上はもちろん、部屋と部屋の間にある小さな敷居やラグの段差は問題なく乗り越える一方で、落下のおそれのある場所は自ら回避する。また、壁や家具といった障害物には自然に速度を緩め、衝突のダメージを抑える動きをするのも思わず褒めたくなるポイントだ。

また、筆者宅で使用中の2年前のルンバではコードを吸い込んでしまった絡まりでエラーを起こすことに難点があったが、今回試用した最新機種では、コードを吸い込んでしまった場合にはブラシが逆回転する。コードを自動的に吐き出し、絡まりを防ぐよう進化していた。段差も扇風機の台座など山状になだらかさのあるものだと登ってしまってエラーを起こすことがあったが、最新機種では障害物と認識しきちんと迂回をしてくれる。

付属のリモコンを使えば、自由にルンバを動かせ、重点的に掃除したい場所や場合に便利だ

付属のオプションツール"お部屋ナビ"を使えば、赤外線で見えない境界線をつくり、侵入させたくない場所や段差のある場所での転落を防げる

まとめ

検証の結果、調査で得られたロボット掃除機への不安点は少なくともルンバに関しては心配する必要がないと言えそうだ。一方で、多くの購入検討者が懸念する価格に関しても、現在の手動による掃除から解放されることを考えれば、費用対効果の高い投資であると言っていいだろう。

多くの人が関心を寄せるロボット掃除機。単純に価格面で考えれば決して安い買い物とは言えないが、家事負担のストレスから解消されるメリットを踏まえれば、購入を前向きに検討してみたい逸品といえる。