ルンバで検証 : 掃除時間

まずは掃除時間だが、ルンバのスタートボタンを押して充電ドックに自動で帰るまでの時間そのものは部屋の広さや家具の配置状況、汚れ度合によって同じ動きをするわけではないので、一概には言えない。そのため、手動で掃除機をかける場合と比較するのは少しナンセンスだ。むしろルンバのメリットは、不在時や他のことをしながら、放置していても掃除が自動で完了することにある。つまり、ルンバが勝手に掃除をしてくれることだ。

充電ドックにあたる"ホームベース"でのチャージ&待機状態

とはいえ、掃除に掛かる時間は、手動で行う場合よりもむしろ時間そのものは長くなるかもしれない。というのも、人手で行う場合には見える場所を一方向から掃除機をかけていく人が多いと思うが、ルンバは同じ場所を平均4回掃除する。同じポイントを別の角度から何度も通過してていねいに掃除する。人がやると手が抜けてしまうベッドやソファの下や奥にも入り込み、椅子やテーブルの脚下や部屋の角も何度もゴミを掻き出して掃除し、明らかに人がやるよりも念入りだ。

また、部屋全体を自動で掃除するだけでなく、スポットモードで指定した場所の半径60cmの範囲だけを掃除することも可能。リモコンで遠隔操作することもでき、特に汚れたりした場所だけを短時間で集中して掃除することもできる。

タッチパネル&LEDの本体の操作部

衝突の衝撃を和らげるゴム素材を使用した側面のバンパー

ルンバで検証 : 吸引力

次に吸引力だが、ルンバの掃除の流れは"掻き出す"、"掻き込む"、"吸い取る"の3段階。側面から飛び出すエッジクリーニングブラシが回転して壁際や家具の脚下といった隅のゴミやホコリを掻き出し、メインブラシとフレキシブルブラシの2種類のブラシが掻き出したゴミを集め、ダストカップに吸引する仕組みだ。

片手で取り外しできるダストケース部

ダストケースの内部には、0.3μm程度の微細なゴミでも99%以上捕獲・除去する"ダストカットフィルター"を内蔵し、排気もきれいに保つ

実際に動かしてみると、エッジクリーニングブラシの刷毛にあたる部分の脚が長くて柔軟性があり、隅々のゴミをしっかり掻き出し、回転ブラシが先導してあっという間に吸引。2種類の異なる作用を持つブラシにより、床面とブラシの接触角度が床の素材に応じて調節されるので、フローリングだけでなくカーペットや畳の上でもしっかりとゴミを掻き込む。

高速回転するエッジクリーニングブラシが元気すぎて、たまに掻き出したゴミを遠くまで飛ばしてしまい、次の掻き込み、吸い取りの工程でうまく吸い取られないことがあるが、同じ場所を何往復もするので、最終的にはキレイに吸い込まれている。

本体裏面

前方と両サイドにセンサーを備え、3本の細長い刷毛で回転してゴミを掻きだすエッジクリーニングブラシが1か所に付いている