LX7のボディは、高さを抑えた横長の長方形スタイルを採用する。前モデルLX5に比べると、各部材の基本レイアウトに大きな変更はないが、ボディの幅と高さ、奥行きはそれぞれわずかにアップし、本体重量は36g増加している。
外装は、高品位さを感じる金属素材。構えた時のボディバランスはまずますで、シャッターボタンの操作感も悪くない。電源スイッチがコンパクトデジカメで一般的なボタン式ではなく、左右に動かずスライド式である点は好みが分かれるところだ。
初代モデルから変わらず、着脱式のレンズキャップを採用している点も賛否が分かれるだろう。デジタル一眼の感覚で、キャップの付け外しは自分の手で行いたいと考える人もいるらしいが、筆者のようなものぐさな人にとっては、自動開閉式のレンズバリアでない点が少々残念に思う。
新しい仕掛けとして、レンズ鏡胴部に絞りリングを装備した点はユニークだ。絞り優先AEモードやマニュアル露出モードの際、このリングを回すことで絞り値を素早く調整できる。調整の範囲は、ズームのワイド側の場合、最大値F1.4から最小値F8までの範囲で、ステップ数は1/3段刻みとなる。最近では、レンズ交換式のカメラでも、絞りリングを備えるレンズはごく少数になっているが、このLX7の直感的なリング操作は、昔ながらのカメラを彷彿とさせるギミックとして楽しめるだろう。
また、同じくレンズ鏡胴部には「アスペクト切換スイッチ」と「フォーカス切換スイッチ」を装備する。アスペクト切換スイッチでは写真の縦横比を4種類(1:1/4:3/3:2/16:9)から、フォーカス切換スイッチではフォーカスモードを3種類(通常/AFマクロ/マニュアルフォーカス)からそれぞれ選択できる。
さらに注目は、効果3段分のNDフィルターを内蔵したこと。NDフィルターとはレンズに入る光量を低減させるフィルターのことだ。従来は、オプションのガラス製NDフィルターをレンズ前面に装着する必要があったが、LX7では背面レバーのワンタッチ操作で内蔵NDフィルターをセット可能になった。晴天の明るい屋外などで、絞りを開けて撮りたい場合や、意図的に低速シャッターで撮影したい場合などに役立つだろう。