映像やゲームを盛り上げる迫力のサウンド

ICONIA TAB A700は、サウンド面の性能も突出している。高音質化の技術「ドルビーデジタルプラス」を採用し、本体底面にはステレオスピーカーを配置。タブレットとは思えないほどハイクオリティで迫力のあるサウンドが楽しめる。

本体底面の両サイドに配置されたステレオスピーカー。中央には「ドルビーデジタルプラス」のロゴがプリントされている

試しにドルビーデジタルプラスのオンオフを切り替えてみたところ、違いをハッキリ感じることができた。ドルビーデジタルプラスを有効にしていると高音が非常にクリアで、なおかつ低音もしっかり聞き取れる。奥行き感や広がり感もある。ボリュームを絞っても耳元で聞こえるようなサラウンド効果で、外出先で動画や音楽、ゲームを楽しむのにも向いているだろう。

設定の「ドルビーモバイル」から、ドルビーデジタルプラスのオンオフが可能

ドルビーデジタルプラスの効果は、ヘッドホンでも有効。特に低音の響きが厚くなり、重厚なサウンドを楽しめる。ICONIA TAB A700は音楽プレーヤーとしても優秀だ。さらに、ドルビーデジタルプラス対応のヘッドホンを使うと(現時点では製品数が少なくやや高価だが…)、とてもB5サイズ大のタブレットから出てくる音とは思えない。興味があれば、量販店の試聴ブースなどで、ドルビーデジタルプラスと対応ヘッドホンを体験してみるとよいだろう。

カメラの画質は…

ICONIA TAB A700は、リアに500万画素、フロントに100万画素のカメラを搭載している。カメラアプリはAndroid標準のもので、ホワイトバランスや露出補正を設定できる。

カメラの画質については、それなりのレベルだ。500万画素なのでそこそこ鮮明だが、色の再現性がどうもいまひとつで、全体的にくすんだ印象となる。ネットにアップロードするスナップショットくらいなら十分だが、写真の画質には過度な期待をしないほうがいいだろう。

背面の500万画素カメラ機能は色かぶりしやすいようで、青みがかったりくすんだ印象になりやすい(拡大画像は640×480ドットにリサイズしたもの)

ただ、パノラマ撮影機能はユニークだ。本体をゆっくり動かすだけで、迫力のあるパノラマ写真を撮影できる。旅行先の風景を撮影するのにいいだろう。

パノラマ機能で撮影した写真。本体を横にズラすだけで撮影できる
(オリジナル画像を見る:1,978×460ドット)

ビデオの画質はカメラと同程度だが、ピントが合わせづらくて困る場面があった。撮影対象を画面のセンター周辺に持ってきても、なぜか背景にフォーカスされることがある。このあたりはICONIA TAB A700の性能というより、標準カメラアプリのクセなのでしかたがないだろう。だが、より高性能なカメラアプリを用意してくれれば、高解像度ディスプレイを搭載したICONIA TAB A700の魅力がもっと引き立つように思える。

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