29日には精力的に取材に応じ、30日はいよいよ同ユニットのライブが開催。初となる即日完売での5,000人が詰めかけ、開場1時間前から、会場を取り囲むようにして長蛇の列ができ、「お客さんが入場に時間がかかるため」スタートが40分遅れるほどだった。ファンの期待感が最高潮に達する中、BGMの音が消えると、歓声と握手に包まれ、WAKANAがソロで登場。ピーンと張りつめた澄んだ高音で、歌い上げる。現実と夢幻のスイッチが切り替わる露払いのような役のWAKANAがいったん降壇する。
「階段を下りた時に、梶浦さんとバンドさんたちとすれ違うんですけど、『いっちょやってやろう』という自信に満ちた顔で、かっこよかった」とWAKANA。みんなから、「よかったよ」って肩をたたかれ、ホッとしたという。変わって、梶浦とバンドメンバーが登場。続いてKAORI、KEIKO、YURIKO KAIDA、WAKANAが、真っ赤なライトで染め上げられたステージに登場。全員が位置に着いたところで、ドンと青い照明に変わり、2曲目に突入。1、2曲目に人気アニメ『Fate/Zero』のBGM曲で、海外のファンも入り混みやすいであろう曲を選択し、ファンの心をググッと惹きつける。
6曲歌い終えると、次のMCで梶浦が、「ここ1年以上、ずっと『Fate/Zero』の音楽に取り組んで来ましたが、先日この作品も最終話を迎えました。この作品の音楽を作るのは本当に本当に楽しかったのですが、なかなかハードでもあったので、最終話を迎えて今は平和な感じです。次の土曜日からは、こちらも音楽を担当させていただく、『ソードアートオンライン』の放映が始まります。主人公が男女とも若くて、ある種の『新鮮』さがある。それは『Fate/Zero』にはない要素だったので(笑)、いまは楽しんで作っています」と語る。
最終セクションでは、スタンディングするファンが増えてくる。充足感と余裕がでてきたのか、メンバーたちにも歌舞伎のミエを切るような、自信にあふれた"ドヤ顔"のようなパフォーマンスが見られだす。「一歩ひいて、みんなを見ていたんですけど、WAKANAがすっごい"ドヤ顔"してた」とKEIKOも笑いながら言う。梶浦も、満足感に満ちた表情でキーボードを弾きっぱなしで、「笑顔がアメリカ人になっていた」とKEIKOが語るように、メンバーと目があっては、笑顔がこぼれていた。
ついには、片手を突き上げたり、片手では足らずに両手を何度も突き上げるパフォーマンスで、さらに、ファンたちを鼓舞していく。そして、最後の『open your heart』では、全員が総立ちとなり、サイリュームや手を右から左へと曲に合わせて大きく振る一体感に包まれる。アンコールもかかり、さらにヒートアップするなか、約2時間にわたったライブが終了すると、スタンディングオベーションで会場が包まれていった……続きを読む。