静止画の撮影モードは、プログラムAE、絞り優先AE、シャッター優先AE、マニュアル露出の計4モードに対応する。他社のコンパクトデジカメで一般的なシーンの自動認識やシーンモードを搭載せず、シンプルに撮ることにこだわっている点は、「DP」シリーズに共通した特長だ。

モードの切り替えは、天面のモードボタンを押してから、コマンドダイヤルの回転または十字キーの左右クリックで行う。そして、絞り値やシャッター速度は天面のコマンドダイヤルで、露出補正は背面十字キーの左右でそれぞれ調整する。

感度やホワイトバランスなどの詳細設定については、ボディ背面の「QS(クイックセット)ボタン」を利用する。これを押すと、クイックセットメニュー1(ISO感度、フラッシュモード、測光モード、ドライブモード)と、クイックセットメニュー2(ホワイトバランス、画像サイズ、カラーモード、画質)が順に表示され、十字キーによって各設定を素早く切り替えられる。必要に応じて、表示項目をカスタマイズすることも可能だ。

カスタマイズが可能になったクイックセットメニュー画面

自分の中で使用頻度の高い機能を割り当てておくと便利だ

コマンドダイヤルと左右キーの割り当てを入れ換えることも可能

好きな設定の組み合わせを記憶できるカスタムモードの登録画面

AFは一般的なコントラスト検出方式で、フォーカスフレームは「9点選択」または「自由移動」の2モードから選べる。AFスピードはやや遅め。てきぱきとスナップするというよりは、1枚1枚をじっくりと撮影するスタイルが向いている。

ドライブモードは、1コマ撮影のほか、連続撮影、セルフタイマー2秒/10秒、インターバルタイマー、無限連続撮影の6モードに対応する。連続撮影の最高速度は秒間4コマで、一度に連写できる最大撮影コマ数は7コマ。筆者が行ったテストでは、画像7コマの書き込みにかかる時間は、JPEG最高画質で約38秒、RAW+JPEGで約47秒。書き込み中は、画像の再生はできないが、メニューなどを操作することは可能だ。また書き込みの途中でも、バッファメモリが空き次第、続けて撮影することもできる。

フォーカスフレームの「9点選択」モードを選んだ状態

ドライブモードでは、連続撮影やインターバルタイマーを選択できる

ISO感度は、オートのほか、ISO100~6400を1段ステップで選べる

ピクチャーセッティングでは、コントラストとシャープネス、彩度を調整できる