サイト識別情報のデザインを変更

図4を見てわかるように、一見しただけではインタフェースに大きな変更は見られない。よく注意してみると、ロケーションバーの左側のファビコン(サイトアイコン)が変更されている。今回、変更された機能の1つだ。安全性のため、Webサイトとの通信をSSLで暗号化する。URLの先頭が「https」となっていれば、SSLで経路が暗号化されている。しかし、この機能を悪用し、安全なサイトに偽装するような手口も現れてきている。そこで、Firefox 14では、Webサイトの識別情報を一新した。まずは、通常のWebサイトでは、図5のように地球のアイコンが表示される。

図5 通常のサイトを表示

これまでと同様に「http://」は表示されない。図6は、SSLによる暗号化を行い通信をしているところである。

図6 SSL暗号化通信

ファビコンが鍵のマークになり、「https://」も表示される。次により厳しい審査を行うEV SSL証明書を受けたWebサイトを表示したところである(図7)。

図7 EV SSL証明書を受けたWebサイト

ファビコンの鍵が緑色になり、運営者名も緑色で表示される。これらの機能は、これまでのFirefoxにも搭載されていた機能であるが、より一貫性のある操作性とデザインを提供するものと、Mozillaでは説明する。実際、図7でファビコンを右クリックすると、サイトの運営者などの身元識別情報が表示される(図8)。

図8 身元識別情報

これはこれまでと同じ機能である。3つの識別情報以外に、暗号化されたコンテンツと暗号化されていないコンテンツが混在しているWebサイトでは、三角マーク内に「!」のマークが表示される(残念ながら、該当するWebサイトをみつけられなかった)。この変更は、次期に予定されている新テーマ「Australis」対応を見据えてのことだ。Australisでは、よりシンプルで、簡潔なロケーションバーが予定されている。