VAIO PCでnasneのを利用するには「VAIO TV with nasne」が必要となる。こちらは、Windows 7プリインストールのVAIO PC向けに7月からβ版が無償提供される。ゲームコントローラーでの操作を重視したPS3のトルネソフトウェアに対して、マウス、キーボード、タッチ操作を想定したUIを採用。特に今年後半にも登場するWindows 8ではタッチ操作も重視されていることから、VAIO TV with nasneでは指での操作もしやすいUI設計を採用したという。
VAIO TV with nasne。ナスネに録画した番組をVAIOのHDDに保存したり、BDに書き込むこともできる |
VAIO TV with nasneのEPG。トルネソフトの表示と統一感のあるデザインや指での操作も考慮したUIを盛り込んだ |
VAIO TV with nasneの「home」には、ほかのナスネ用ソフトにはない、「注目番組」機能を搭載 |
SCEでは、PlayStation VITAでも年内のナスネ対応を目指す。SCEが開発するだけあって、「ナスネ」の名を冠して快適に動作するソフトウェアを搭載する予定 |
対して、XperiaとSony Tabletは、まだ連携が十分ではないようだ。ナスネのパフォーマンスが十分発揮できるようなチューニングは加えられており、表示できるのがSD画質とはいえ、操作性は良好だった。しかし、XperiaとSony Tabletでアプリがそれぞれ異なっているほか、機能、UIともに共通化されていない。SCEとソニーのVAIOチームは密接に協力したことで、ナスネのパフォーマンスを生かし、ナスネの機能を十分に発揮できるような製品になっているようだが、XperiaとSony Tabletではそこまでの開発にいたってないように見える。
これまでもソニーは、縦割りだった各製品チーム間での情報共有や連携を進めていくとの方針を示しており、今回のナスネ向けアプリの開発でも、XperiaとSony Tabletのチームの連携は図られているという。今回の体験会では、SCEとVAIOチームを含めた4つのチームが集まったものの、製品開発の部分での連携は十分ではないようだ。このあたりは、ナスネの名を冠したVAIOのソフトウェアと別個のアプリをナスネに対応させたXperia/Sony Tabletとの違いにも表れている。
RECOPLAはレコーダーチームと協力したというが、さらに液晶テレビのBRAVIAを含めて、ナスネを取り巻く製品ネットワークを完成させるためには、それぞれの開発チーム同士での協力・連携が不可欠だろう。どの開発担当者に聞いても、各チームと協力して、UIや機能の統一、さらなる発展を目指すという方向性は一致している。製品発売後も、ナスネは継続してアップデートを行う方針であり、XperiaやSony Tabletでも、アップデートによってさらなる強化を目指していく考えだ。
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